ビジネスもプライベートも「しっぺ返し戦略」で解決する

気の合わない人とは、真正面からぶつかって対立するのではなく、自分の視界から見えなくなるようにスルーしています。好きの反対は「嫌い」「憎い」ではなく、「無関心」なのです。

でもこちらが無関心でいようとしても、残念ながら相手から攻撃される時があります。その時には、仕方ないのでしっぺ返し戦略を取るようにしています。しっぺ返し戦略は英語で「Tit for tat」と呼ばれ、ゲーム理論の研究では効果のある戦略とされています。

相手に対して協調するか裏切るかのどちらかを選択しなければならない場合、しっぺ返し戦略の基本は、最初は協調することを選択。相手が裏切らない限りは、協調を選択します。ただし、相手が裏切ってきたら、その時だけこちらも裏切りを選択します。

このしっぺ返し戦略を応用し、私の人付き合いを次のようなやり方にしています。

基本は誰とでも協調的な関係を結びます。そして、通常時は自分が付き合いたいと思う人とだけコミュニケーションし、自分が付き合いたいと思わない人は、裏切るのではなくスルーする。ただし、スルーしていた人が、向こうから攻撃を仕掛けてきたら、やり返すということです。

これは、ビジネスでもプライベートでも同じです。

もう1つ心がけていることは、やり返すのは1回だけで執拗に粘着質に続けることはやらないようにすることです。相手にやり返すのは例え相手の行動に非があるとしてもあまり気持ちの良いものではありません。

1度徹底的にやったら、その後は感情的にならず、また無関心に戻るのです。そうなるまでに時間がかかることもありますが、そうやって恨みや怒りを将来に持ち越さないで、次の喜びや楽しみを見つけることにエネルギーを割いた方が合理的です。

最近もビジネス上の取引先の人間がいきなり、一方的に連絡を絶って、ネット上で誹謗中傷を始めるという出来事がありました。低次元の行動に呆れてしまいましたが、スルーする前に、しっかりとしっぺ返しをしておきたいと思います。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2018年6月26日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。