「教育の島」広島県大崎上島町(おおさきかみじまちょう)で、第1回SCH(教育と地域をつなぐサミット)が開催され、私も、スタンフォード大学の友人と一緒に少しだけ参加しました。
大崎上島町は、とびしま海道としまなみ海道の間にある瀬戸内海の島。竹原市や呉市、今治市から船で行くことができます。
かつて木造船の建造がとても盛んで、最盛期約28,000人が住んでいましたが、今は高齢化や社会減少が進み約7,000人。町唯一の普通高校「大崎海星高校」の生徒も減少が進み、統廃合の危機を迎えました。
そこで、起死海星!を合言葉に、公営塾、地元学、寮の整備と全国募集などの高校魅力化を進めています。
大崎海星高校の玄関。木の香りがあふれる図書コーナーには、生徒の知的好奇心をくすぐる雑誌などが並びます。
船などの乗り物が並ぶのも特長。
SCH(教育と地域をつなぐサミット)では、島根県津和野高校や大分県安心院高校など高校魅力化に取り組む高校の関係者や、NPO、大学などさまざまな人が意見交換したのですが、その前日にエクスカーションとして、大崎海星高校の生徒による島の案内がありました。
海水浴場やブルーベリー農園、そして展望台などを訪問し、大崎海星高校みりょくゆうびん局の生徒とも少しだけ意見交換したのですが生徒の発言に驚きました。
「みりょくゆうびん局では、学校や島の魅力を行内にとどまらず、島の内外に発信している。高校魅力化は、大人が伝えるよりも、私たち高校生が自ら伝えたほうが面白いし、伝わりやすい。」
自分事になっている大崎上島町の高校魅力化は、これからますます面白くなってくると思いました。
<井上貴至 プロフィール>
編集部より:この記事は、井上貴至氏のブログ 2018年8月27日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は井上氏のブログ『井上貴至の地域づくりは楽しい』をご覧ください。