自分のお金が自由に振り込めないという「銀行のサービス」

不動産の投資資金を振り込むために、銀行に出かけました。振り込み手数料が安いのと、伝票記入の手間がかからないので、ATMから振り込もうと思ったのですが、1日のATMからの振り込み金額は、法人でも何とわずか300万円が限度でした。

今回予定していた500万円の振り込みは、窓口でしかできないと断られました。そこで色々聞いてみると、生体認証登録すれば、法人口座であれば一日500万円まで増枠できるとのこと。その場で手続きしてもらい、ATMから何とか振り込みすることができました。

それにしても、この銀行の振り込み金額の限度額は、どうして勝手に300万円と決められているのでしょうか?

日常の取引でも、法人であれば300万円を越える振込は珍しくありません。毎回その度に窓口手続きをしなければならないのは、伝票の記入と窓口の時間とお金が勿体ないと思ってしまいます。

初期設定で限度額が、一律に決められて、それを自由に変更できるなら納得できます。しかし、自分の口座から利用できる金額が、勝手に制限され、変えられないのは何とも理不尽な話です。

限度額を設定しているのは、不正な振込などの犯罪行為を防止するのが目的なのは理解しています。最近のATMには、振り込め詐欺でないか確認する画面が出てきたり、銀行は犯罪防止のための様々な対策が講じています。被害に遭われたシニアの方もいますから、このような対策を否定はしません。

しかし、私のように振り込み限度額を設定しなくても、不正利用などされる可能性のほとんどない利用者も多いはずです。カードと通帳と印鑑は普段持ち歩くことは無く、私以外アクセスできない場所に保管されています。

せめて、利用者が限度額を自由に増枠できるくらいのサービスは提供して欲しいものです。

それとも、これは銀行の手数料稼ぎのための、意図的な設定なのでしょうか?

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2018年9月13日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。