こんばんは、おときた駿@ブロガー都議会議員(北区選出)です。
本日の夕刻、橋下徹氏が突然の解党宣言を行いました。
維新の党解党「残った金は国に返す」橋下氏がツイッターで政党交付金の返納表明、今年は計26億6000万円支給
http://www.sankei.com/west/news/151019/wst1510190048-n1.html
維新の党を作った者の責任として維新の党を解党し支払いを終えて残ったお金は国庫に返納することを決めました。有権者の皆さん本当に申し訳ありませんでした。維新の党は日本の国にとって百害あって一利なしです。これから潰しにかかります。これは政党交付金を少しでも国民の皆様にお返しするためです
しかも解党にあたっては、政党交付金は「みんなの党」の先例を参考に国庫に返納するとのこと。
解党して支払い後の政党交付金を国庫に返すことは、みんなの党で先例がありますので、それを参考にさせてもらいます。維新の党の東京の国会議員からは、通帳を返せ、印鑑を返せ、金を返せとの要求を受けています。要求に応じなければ横領だとも言われています。
実はこの「解党」というスキームはわが党の松田公太代表が早くから提言し、また予見していたことでもあります。
とにかく、情けない姿を国民に見せるのをやめましょう
http://ameblo.jp/koutamatsuda/entry-12085451059.html
みんなの党の解党からまもなく丸1年が経ちますが、あの時のことはよく覚えています。地方議員の意見はなんら傾聴されることなく、一方的な意思決定が行われたことには今でも不満はありますが、
解決策の見えない中、あのまま路線対立を続けていても有権者の期待を裏切り続けるだけであったと思いますし、「解党」という潔い決断は間違ったものではなかったと今では思います。
あのときの決断が「他山の石」となり、1円でも多くの国民のお金がしかるべきところに戻るための一助となるのであれば、それもまた一つの意味だったのではないでしょうか。
(と言いながら、思い返すとやはり悲しい気分になってくる)
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というわけで、また他人ごとに口を出すなと言われそうですが、私もいち政治家として現在の維新の党は解党しかないと考えます。
これ以上の泥沼は、国民の政治不信を加速させるだけです。
お互いにどんな言い分があったところで、こうなってしまえば「どちらも負け」です。
みんなの党の解党後の衆院選、私の周りの旧みんな支持者たちは多くが維新の党に投票しました(私含む!)。
その方々の多くは橋下維新への期待が大きかったことは紛れもない事実であり(私含む…)、もはや今の維新はその支持に応えうる存在ではありません。
この「解党して政党交付金返還」というスキームは最もわかりやすい選択肢であり、橋下氏の提案は多くの人に受け入れられるのではないでしょうか。世論が大きくなればその方向に政治は流れますから、恐らく、解党という流れは不可避になるでしょう。
ここからは余談ですけど、橋下さんがどこまで計算づくだったのかはわかりませんが、おそらく途中で「分党」を選択していれば、少なくとも残留維新チームには20億~30憶のお金は手元に残ったわけですよね。
ここで「解党」を拒否すれば一気に残留維新に「お金に固執している」とのイメージがついて回ることになり、その影響は深刻なものになります。
決断タイミングを間違えたことで、残留維新は名も資金もすべて失ったわけです。
橋下劇場の恐ろしさというか、そのすさまじさを改めて肌身に感じるばかりです。。
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しかしこうした争いが起きる度に、「政党交付金」というものの功罪を考えないわけにはいきません。
元来は「政治とカネ」、つまり企業団体献金を廃止するために発案されたシステムですが、結局団体献金は中途半端な形で存命し、既存の癒着は残したまま政争の具が追加された形になってしまっています。
1994年からスタートしたこの仕組みも、ちょうど20年以上が経ちました。
このタイミングできちんとしたフィードバックを行い、国民的な議論を元に制度を見直す時が来たのかもしれませんね。
そして、多くの方々から届く
「身内すらまとめられない政治家に、国を率いれるハズがない」
という批判については、耳が痛いばかりです…。
昨年に引き続き第三極・改革勢力の不信を招いたことは真摯に受け止め、その払しょくのためにできうる限りのことに邁進していきたいと思います。
それでは、また明日。
おときた駿 プロフィール
東京都議会議員(北区選出)/北区出身 31歳
1983年生まれ。早稲田大学政治経済学部を卒業後、LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループで7年間のビジネス経験を経て、現在東京都議会議員一期目。ネットを中心に積極的な情報発信を行い、地方議員トップブロガーとして活動中。
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