非営利組織は、日本の中で信頼を高めることができるか:第11回G1サミット

週末は、青森三沢で行われたG1サミットに前半のみ参加しました。9日の分科会は「ソーシャルビジネス」がテーマ。今年から休眠預金の活用が開始される中、国内NPOの信頼性をいかに高めるかについて、質問しました。

質問の「エデルマン・トラストバロメーター」とは、世界28カ国3万人以上を対象とし、政府、企業、メディア、NPOの4つのセクターへの信頼度を図る調査です。

 

上の調査結果p8に全世界の結果が、P9に日本のみの結果が掲載されていますが、世界では「NGO/NPO→企業→政府→メディア」の順で信頼度が高いのですが、日本では「企業→政府→NGO/NPO→メディア」の順になっています。今年はやや信頼度が高くなりましたが、長らく国内NPOの信頼性は高くありませんでした。

休眠預金活用が始まると、毎年40億円が非営利組織に流れていくこととなります。銀行預金で10年以上取引がない資金が活用されるため、有効に活用されるか、メディアや国民からはより厳しく見られるようになります。信頼度をいかに高めていくかが問われています。

なおG1のパネリストの皆さんからは、「それぞれのNPOが実績を出し続けるしか無い」との回答がありました。

私としては、非営利セクター全体で説明責任を果たし続けることが大事だと考えています。活用した資金は、何に使われたのか。なぜその事業に資金を投じたのか。どのような成果が出ているのか。私は、けして定量化が本質だとは思いません。支援をうける当事者や、一般の方々に対して丁寧に説明し続け、納得を得ることが何よりも大切ではないでしょうか。

※下記は参考です。

インパクト評価の目的は、説明責任である。


編集部より:この記事は、一般社団法人RCF 代表理事、藤沢烈氏の公式note 2019年2月11日の記事を転載しました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は藤沢氏のnoteをご覧ください。