もし、ビル・ゲイツ氏が戦国時代に生まれていたら

世の中の価値観というのは、時代によって大きく変わっています。

例えば、10年くらい前までは、残業は当たり前だったのが、「働き方革命」で、今や残業は悪ということになっています。私がサラリーマンの頃は、会社の上司に罵倒されることが珍しくありませんでしたが、今ではそんなことしたら、パワハラで社員が辞めてしまい大問題になりそうです。

わずか数年でも、価値観が完全にひっくり返ってしまって、善悪が逆転するということは珍しくありません。

これは、価値というものが絶対ではなく、環境によって変わってくる「相対的なもの」であることを示しています。

とすれば、その時代の価値観からは評価されないからといって、それに悲観する必要はありません。時代が変われば、評価されるときが来るかもしれないからです。

例え話に良く出すのは「もし、ビル・ゲイツ氏(写真)が日本の戦国時代に武士として生まれていたら」という妄想です。

マイクロソフトを創業し、ウインドウズで世界を変えたIT界の成功者も、たまたまコンピュータの黎明期に生まれたから、大きな価値を生み出すことができました。でも、戦国時代に生まれていたら、体力に劣る冴えない武士として一生を終えていたかもしれません。

だから、自分の人生が思うようにならないのは、自分のせいだけではなく、世の中の環境のせいとも言えるのです。

とは言え、そんな風に「他責の人」になって、文句を言っているだけでは、何も変わりません。ネット上で匿名でキャンキャン吠えている残念な人たちと一緒です。本質的な問題解決をしたいのなら、世の中に承認されるように、時代の変化に自分をどのように合わせていくか戦略を立てるべきなのです。

これからは、さらに価値観が大きく変わる世の中になることが予想されます。国内では、人口現象の中、平均寿命が伸びて、年齢構成が変わり、貧富の差が拡大する。そして、海外では新興国が台頭し、先進国の相対的な重要性は低下する。

20世紀型の価値観が崩壊していく中、従来の価値観にとらわれない生き方が、大きな価値を持つようになる可能性も高まります。激しい変化は大きなチャンス。そう捉えて行動する人にとっては素晴らしい世の中がやってくるのです。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2019年2月12日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。