ちょっとだけ仕事の仕方や立ち振る舞いを変えるだけで、評価はプラスに代わり、自分らしくいられるようになる。今回は、『仕事も人生もうまくいっている女性の考え方』(あさ出版)を紹介したい。
著者は、朝倉千恵子さん。本書が37冊目の作品となる。朝倉さんは、人生を坂に例えて次のように解説している。
(朝倉さん)「自転車に乗って坂を上ることを想像してください。平坦な道を走る時とは、漕ぎ方も疲れ方も違いますよね。急な上り坂なら、お尻を上げて必死に漕がないと、前に進むどころか、体勢を保つことすらできない。しんどいし、息切れするし、坂が長ければ長いほどイライラすることでしょう」
(同)「そのしんどさと苦労があるからこそ、上り切った先にある道がとっても楽に感じられるのです。もし今、『毎日しんどい』と感じているのであれば、あなたは上り坂で自転車を漕いでいる最中なのかもしれません」
必死で転ばないよう歯を食いしばって漕ぎ続けてくたくた。心が折れる寸前だとしても、もう少しだけ踏ん張ってみると何が見えてくるのか。
(朝倉さん)「いつまでも続く上り坂はありません。上り坂の頂上には、そこでしか見えない景色が待っています。さらに、しんどい分、筋肉は確実に鍛えられています。筋力がつくことで、少々の坂は、平気で上れるようになります。苦しいからこそ、得られるものがあるのです。反対に、もし今、『毎日すごく生きやすいな』『楽だな』と感じられているのであれば、下り坂にいるのかもしれません」
(同)『「楽だから」とそのまま進むと、いちばん下(どん底) に迪り着いてしまい、戻るのに相当な労力がかかります。楽な分、落ちていくスピードも速いので要注意です。今、自分がどういう状況にあるのか、日々、確認して調整しましょう」
人生はどん底と思われた先に「成功の種」が見つかることもある。ピンチに陥ったからこそ、伝えられる歴史がある。ピンチのあとにチャンスはくるのか?ピンチにからどうやって抜け出せばいいのか?この本にその答えが見つかるかもしれない。
[本書の評価][本書の評価]★★★(77点)
【評価のレべリング】※標準点(合格点)を60点に設定。
★★★★★「レベル5!家宝として置いておきたい本」90点~100点
★★★★ 「レベル4!期待を大きく上回った本」80点~90点未満
★★★ 「レベル3!期待を裏切らない本」70点~80点未満
★★ 「レベル2!読んでも損は無い本」60点~70点未満
★ 「レベル1!評価が難しい本」50点~60点未満
星無し 「レベル0!読むに値しない本」50点未満
尾藤克之
コラムニスト、明治大学サービス創新研究所研究員
『波風を立てない仕事のルール』(きずな出版)を上梓しました。