今回は新著『頭がいい人の読書術』(すばる舎)から、読書テクニックをお教えします。
私は、1年に1000冊の本を読み、400本の記事を投稿しています。読んだ本の内容を記事としてアウトプットすると、多くの読者から反響を得ることができます。そして、反響があることでいろいろ学ぶことができます。
たとえば、アクセス数の多さから「こういうタイトルは引きがいいな」と気づいたり、「この文章の流れはわかりやすいんだな」ということがコメント欄を読むことでわかったりします。本数が増えれば蓄積が増えていきます。蓄積が増えれば知識の引き出しがドンドン増えていきます。
もちろん最初は、私のように、1000冊の本を読み、400本の記事を書く、ということは難しいかもしれません。読書は「楽しむ」という大前提を踏まえた上で、本を速く読み、速くアウトプットすることができるようになったら、もっと多くの本を読むことができ、楽しむ時間も増えます。
私の読書術は、読書(インプット)と、出力(アウトプット)の2つで成り立っています。最初に読書(インプット)について解説します。この方法は、「3分の1リーディング」と名付けています。ポイントページの3分の1しか読まない点です。
ほとんどの本は、ページの上部分の3分の1を読むだけでも、ある程度の内容を理解することができます。私が本を読むときは、ページの上部分の3分の1程度を読んで、そのまま左に読み進めます。試しに、本の下半分のページを隠してみてください
上半分を読むだけで、本の内容をある程度は理解できるはずです。もし上半分を読んでも理解することが難しいようなら、隠す箇所を3分の1にしてみてください。先ほどに比べて、かなりの内容を理解できるはずです。これは、これまでに読んできた文章のパターンを脳が覚えていて、内容を補足しているのです。
人間の視野は、水平方向では、耳側に約90〜100度、鼻側に約60度、上下方向では、上側に約60度、下側に約70度あるといわれています。両目がほぼ平面の顔面上にあり、左右の視野の重なりが大きいので両目で同時に見える範囲が約120度といわれています。3分の1しか読まなかったとしても、50%程度は視野に入ってくるのです。
あなたが、心を豊かにする1冊に出会えることをお祈りしています。
尾藤克之
コラムニスト、明治大学サービス創新研究所研究員
16作品目となる『頭がいい人の読書術』(すばる舎)を出版しました。
※2/14現在、amazon・読書術、図書館情報学の2部門でベストセラー1位。