反緊縮派の方から、財政出動をしなかったから、こんなに景気が悪いんだ、と非難を受けますが逆です。一昨日もtwitterに以下のようなコメントをいただきました。
Twitterユーザー
「財政出動しないから20年間デフレ脱却出来ず、日本が壊されているというのに、まだ緊縮財政を続けろと。 将来の日本人に残さないといけない供給力を壊していけと、そうおっしゃるのすね。 とんでもない学者様ですね。 視野を広く持って精進してください。
本来、財政を出動すると増税により民間が投資に使える資金が減ります。現在のように借金を重ね増税を避けても将来、増税(又はハイパーインフレ)で借金を返さねばなりません。少し長い目で見れば民間の投資は減るのです。
ということを理解していただきたくて、以下の内容の返事を出しておきました。
私の回答
積極財政を行えば民間がひっこみます。国民が稼ぐ所得の再投資を主に政府が行うのか民間が行うのか?の選択です。前者は積極財政&民間萎縮、後者は緊縮財政&民間活躍です。前者が大きな政府論、後者が小さな政府論。昔の中国やソ連は前者。現在、前者の代表例は世界最悪の財政赤字(積極財政の結果)で断トツのビリ成長の日なのです。
もうひとつ、日本は財政出動をしていない、と言ってくる人が沢山いますが、事実は事実として認識しないと、議論はスタートしません。Twitterに以下のコメントがあったので、回答をしました。
積極財政をしなかったから民間が冷え込んだ。だから頼む先の民間は外国資本や海外観光客ばかり。
私の回答
財政出動をするためには大増税が必要です。そうすれば民間の活力が鈍ることはお分かりだと思います。もう一つの手法は借金を積み上げて「税収+税外収入」以上の歳出を重ねることです。重ねれば重ねるほど財政出動をした、と言います。当然、借金は溜まります。日本は世界の借金王です。世界で最大限に財政出動をしてきた国です。
借金はいつか返さなければなりませんから、民間の活力は増税(もしくはハイパーインフレ)で削がれます。日本はいよいよ借金をためすぎたツケを払う事態になりそうな気配です。すなわち増税をしないで、財政出動をするなどという、おいしい話はないのです。おいしい話がないどころか後の増税で民間の活力を弱めます。
それだからこそ、米国民は、(サンダース氏のような民主党左派の人が最近出てはきましたが)基本「小さな政府」志向で経済最強の国なのです。