政治家の覚悟
細野豪志さんの政治家としての覚悟を痛感しています。政府が先般決定した「福島第一原発処理水・海洋放出」について、誰よりも真摯に向き合ってきた政治家であると認識しているからです。
私は福島第一原発の事故以来、現地の復興に為に何が出来るだろうかと考えてきました。特に、大切にしていたのは電力の「産地と消費地」という視点です。震災後は政治浪人中に東北支援活動に参加し、2013年には東京都議会議員になり、消費地の政治家としても大きな使命を背負い活動する立場となっていたという事をまず申し上げます。この間、様々な政治家や評論家が原発問題に触れてきましたが、一貫して強いメッセージを発出してきたのは細野さんであり、私も細野さんから色々と学んできました。
一貫して原発事故に取り組む
細野さんは2011年3月11日発災時には総理大臣補佐官として事故対応にあたり、東電本店で統合対策本部の事務局長も務められました。その後は原発事故を担当する内閣府特命担当大臣や環境大臣を務められました。今、この問題を議論する際に、原子力規制委員会に注目しなければなりませんが(この委員会は原子力安全委員会などが移行された組織)、委員会が設立されて以来、政府内で担当して汗をかかれてきたわけです。ご承知の通り、その後、民主党政権は終わる事になりますが、細野さんは政府内外の立ち位置は関係なく、1人の政治家として原発事故に向き合ってきたのです。
細野さんは2月には自戒も込められて事故から10年の節目として本も出版されています。
風評被害を早く無くしたい
こうやって細野さんが取り組んでこられているモチベーションの1つが風評対策です。
甲状腺ガンについても、未だに誤認識をされている方も沢山いらっしゃいます。福島の皆さんにかかる全ての風評対策に取り組むという事で、有識者やメディアについても、その都度、積極的に説明をされてきました。私も自分のYoutTubeで説明をしましたが、本件についてはロイターやBBCでもネガティブに扱われています。そこにどう向き合っていくのかも課題です。そんな折、このタイミングで細野さんは英語ツイートも連続投稿されています。
テレビでも間違った話が
例えば、4月18日のTBS系列「サンデーモーニング」の中でも中央大学の目加田説子教授がいかにもな「風評」発言をされ、細野さんはすかさず怒りをツイート。それが各所へと広がり一部では報道もされました。この10年間、政府や行政は汚染対策については本当に多くの施策を展開してきたにも関わらず、それが世間には伝わらず未だに「不安」だけが残っている人もいます。そういった1人1人に対して丁寧に伝えていかなければならない。海外と向き合う以前に、国内が分断されている以上、まずは福島以外の日本国民に正しい情報・認識が届かなければ「本質的な風評被害」を取り除けないと考えています。
ですので、私も細野さんとは立場は全く異なりますが、首都・東京の議員として、この問題から逃げずにしっかりと向き合って参る所存です。