政党のあり方と政治家の生き方②

民主党政権が続いた3年3カ月間、日本はどうなったのだろうか。何事も初めての経験は100%の成功はないと思う。その意味では、民主党政権が、野党として言ってきたことと与党として出来ることのギャップに悩んだ期間であったと推測する。僕が担当するマイナンバー制度は、民主党政権時代に法案化し3党合意で進めてきた政策であり、政権交代したからこそ、導入できたものと考えている。

衆議院議員2期目となり、取り組んだ施策は、今ではライフワークになっている水素エネルギー政策です。浪人時代の自民党政策検証において、化石燃料でも、原子力でもないエネルギーが、地球環境上、安全保障上望ましいという結論のもとに取り組み始めました。水素エネルギー政策を議論する場を自民党内につくり、政治・行政・企業・学会を取りまとめて、施策の推進を行ってきました。今では、2030年までの水素社会ロードマップも出来上がり、安倍政権のメイン政策となり、国内だけではなく、海外にも守備範囲を広げています。世界で最も水素エネルギー政策に詳しい政治家として、世界中で水素社会をつくり、地球環境と経済に貢献していきたいと思います。

インターネットが普及し、インターネット社会が前提となっているデジタル時代において、著作権のあり方を見直し、コンテンツによる経済を活性化する施策を担っています。インターネットが存在していない時代に出来た法律で、コンテンツ市場を活性化出来るとは思えません。コンテンツ利用に伴う柔軟な規定についての議論は、結論を得ないまま、ただ続いている状況でした。僕が、自民党コンテンツ委員会の事務局長に就任し、結論を出し、施策の進化を進めています。

IT政策を担う自民党IT戦略特命委員会の事務局長に就任し、日本のIT政策をつくっています。特に第1次、第3次産業の生産性を上げるには、ITインフラを使う以外にありません。僕が担ってきたのは、サイバーセキュリティーシェアリングエコノミーフィンテックブロックチェーンといった日本経済の牽引役になると思われる新たな産業の芽を摘ます、育成することでした。税金を使い社会政策を担うことばかりに注目されますが、税金を増やす為に何をしたらよいか、僕の視点はそこにあります。納税金額が減れば、社会保障は成り立たないのです。

衆議院議員3期目となり、内閣府大臣補佐官マイナンバー担当、自民党マイナンバー制度利活用委員長となり、マイナンバー制度の牽引役となりました。マイナンバー制度の導入によって、国民の利便性向上、不公平の是正、行政改革を進められるから、この制度に取り組んでいます。特に行財政改革に大きな力を発揮しますし、経済を活性化することにつながります。マイナンバーが他人に知れたら、個人の情報が芋づる式にとられてしまうという、誤解を持っている国民がいることが残念です。

社会保障的側面では、児童の社会的養護に関する施策の実務を担っています。親の虐待や貧困によって、産みの親の下で暮らすことが出来ない子供たちを社会で如何に養護していくべきなのか。施設職員の人員配置を増やしたり、児童福祉法の改正で、児童相談所に里親支援機能を持たせたり、養子縁組支援あっせん機関を進化させたり、どんな家庭に生まれようが、僕の子供と異なる思いをさせたくないのです。今は、施設養護が80%ですが、施設、グループホーム、里親それぞれ3分の1づつになるように施策を進めています。

国政に活動の場を移して10年、世の中の為に具体的な施策をつくり、多くの方々の笑顔をつくってきました。子供たちの悲しみを防いできました。経済に新たな風を吹き込ませてきました。何千億円にも及ぶ無駄遣いを防いできました。これが、福田峰之という政治家の生き方です。それを支えるのが自由民主党という政党です。政党は国民の生活に寄り添い担当する政治家の施策を全体として押し上げていく機能を持たねばなりません。

果たして、この10年野党は何をやってきたというのでしょうか。打倒安倍政権、そのために政界再編が必要。0歳の子供が小学生となり、10歳の小学生は成人になっているのです。時間が止まらないなら、いつの時代に生まれた子供たちにも、幸せをつくらなくてはいけないと思う。対案のない議論、対案はあるが出来るとも思えない政策の議論、もっと現実の世界に足を向けてほしい。

政界再編をお題目のように言ってる場合ではありません。

福田峰之

福田 峰之(ふくだ・みねゆき)
衆議院議員・自民党神奈川県第8選挙区(横浜市青葉区・緑区)支部長
前内閣府大臣補佐官


編集部より;この記事は衆議院議員、福田峰之氏のブログ 2016年3月29日の記事を転載しました。オリジナル記事をお読みになりたい方は、ふくだ峰之の活動日記をご覧ください。