今週のつぶやき:日本風、「ナシの着け方」ほか

「小室ご夫妻」が14日に渡米するそうです。そして過去の清算である小室家の金銭問題について一応の解決を果たしました。これで決着でしょう。小室氏については将来についていろいろ言われています。すぐに帰国するのではないかとする憶測記事もあります。しかし、私は日本には99%帰ってこないとみています。日本のマスコミや世間体を気にするならアメリカはどれだけ天国か、眞子さま共々身にしみて感じるでしょう。私のような海外居住者だからこそ見えるご夫妻の将来です。新天地での素晴らしいライフを。

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リビアンオートとテスラ

新興のEV自動車メーカー、リビアンオートが水曜日にアメリカで上場しました。同社はEVの商用車、ピックアップ、SUVを強みとし、かつての三菱自動車のイリノイ工場を買い取り、そこですでに車の生産を行っています。最大株主はアマゾン、次いでフォードとなっており、大資本をバックに潤沢な資金で大きく成長するとみています。EVは個人的には乗用車より商用車やガスを食うピックアップやSUVに向いていると考えています。ガソリン価格が高騰している今、ライトトラックの王者、フォードのF150のEV版は予約殺到です。

一方のテスラ。イーロンマスク氏のカリスマ性というか、お茶目な感じがテスラの価値の原動力ながらその間に街中で走る同社の車から集めたデータ量は他社を圧倒、将来的には自動車版iPhoneになるのだろうとみています。つまり、圧倒的ブランド力とその異次元の創造力です。そのマスク氏、今回の話題はご本人の源泉税徴収にかかる資金捻出のため、ツィッター投票で株を売却すべきかをパブリックに訴え、売却賛成派が多かったため、即座にそれを実行、11日までにすでに57億ドル(6000億円強)を売却しています。

個人的にはテスラは安定成長期に入ったとみています。株価がどうなるか、これは専門家もわからない未知の領域なので趣味の世界と申し上げます。それならこれからが期待のリビアンオートの株価が吹き上げて一旦大きく下落した後にそこで買うのでしょう。そういえばVWが大株主の電池メーカー、クォンタム スケープも実験結果良好で株価が1/8に大暴落ののちの上昇軌道に入ってきています。アメリカ人はとにかく夢を追うのが好き。そしてその獲物はどんどん変わる、その勝ち馬に乗る、これがアメリカ風の生き方なのでしょう。

日本風、「ナシの着け方」

ナシの着け方、とは決して果物のナシを漬物にするわけではなく、「話」という言葉の省略形で決して上品な言葉ではありません。言葉に品がなくても日本人の行動は時として「ナシを着ける」に近いときがあります。今週話題の二件、都議会議員の木下富美子氏と静岡県知事の川勝平太氏をめぐる問題が熱くなりそうです。

木下氏問題は言わずと知れており、18日には公開の議会運営委員会で主要5会派から50分に渡りぼこぼこにされる見込みです。木下氏がなぜ辞めないか、私はお金が欲しいのではないかと思います。辞めるわけにはいかない懐事情があるのかもしれません。12月1日まで粘ればボーナスの204万円をゲットできるのです。しかし、責める方も責められる方も私から見ればくだらな過ぎてワイドショーの格好のネタ以上の何物でもないでしょう。

一方の川勝氏。こちらはもう少し真剣勝負で奥行きがありそうです。ことの発端は「御殿場市にはコシヒカリしかない」という趣旨の発言が地元の人を怒り狂わせ、自民党静岡県連が不信任決議案を出すの出さないの、という騒動になっています。仮に不信任案が通れば川勝氏はかなり追い込まれますが、票読みはぎりぎり状態です。川勝氏下ろしはたぶん、JRリニア問題が背景にある気がします。信条を貫き通しすぎるとチャンスを虎視眈々と待ち構えている筋から「ナシを着けさせてもらうぜ」になります。日本って、怖いっすよ。

ユーチューバー、冬の時代

子供たちがなりたい職業は、と聞けば一時ユーチューバーが上位になりましたが、その理由は「好きなことしてお金、いっぱい稼げるから」。そのユーチューバーをビジネス面から支えている会社の一つ、UUUM(ウーム)社。17年8月に上場後、19年には6800円を超える株価を付け、その世界では注目を集めたものの今の株価は900円台。その凋落は止まりません。理由は売り上げは伸びず、利益は下降の一途だからです。

私もユーチューブは良く拝見しますが、正直、アップしている方々の努力は並大抵ではなく、時間とコストを考えると果たして間尺に合っているのか、と思います。また、コロナ禍で外出が制約されていた時から多少開放感が出てきている上に本当にインパクトあるユーチューブは少なくなってきたか、探すのが大変になってきた気がします。私は最近はどちらを選ぶかと言われればネットフリックスを見てしまうことが多い気がします。

これも時代の流れで新しいものが出たときの過剰な期待感が剥離してきたともいえます。言い換えれば人はそれぐらい飽きっぽく、新しいものに飛びつき、飛び降りるのも早いのです。では次に何が流行るのか、それは分かりません。案外、参加型のリアルイベントが復活する気はします。ARやVRを使った世界を満喫させるアミューズメントは今後2-3年で大きく花咲きますが、典型的な参加型です。眼鏡のツルにいろいろ仕組んだ眼鏡型ITガジェットもあるし、メタバースのような自分のクローンともいえるアバターを使って参加するというのもアリ。これからの技術は人がやるのを見るのではなく、自分でやる、それが明らかに主流になるとみています。

後記

12月に日本行きのチケットを取った理由は隔離3日になるという触れ込み。昨日、その条件を満たすための日本政府の申請書を見ていて投げだしそうになりました。私のように忍耐強い者でも「いい加減にせいや」と言いたくなる行動計画書を含む6種類の書類、読み切れないほどの注意書き、PCR検査の連続、そして承認には数週間からひと月と。理不尽と申し上げます。ワクチン2度打っている意味は何なのか、それともそれほど外からの空気はお嫌いなのか、さもなければ役人の責任逃れか、これは日本を目指す者にしかわかりえないグレートウォールだと断言します。まったくもって差別です。

では今日はこのぐらいで。


編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2021年11月13日の記事より転載させていただきました。

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会社経営者
ブルーツリーマネージメント社 社長 
カナダで不動産ビジネスをして25年、不動産や起業実務を踏まえた上で世界の中の日本を考え、書き綴っています。ブログは365日切れ目なく経済、マネー、社会、政治など様々なトピックをズバッと斬っています。分かりやすいブログを目指しています。