スリランカは経済破綻し、ゴタバヤ・ラジャパクサ大統領は国外に逃亡し、強烈なインフレで人々は暴徒と化しました。
混乱を招いた最大の要因は農業の崩壊と言われています。過剰なまでに環境に配慮したため、地球環境を持続可能にする前に国家が持続不可能になりました。
ラジャパクサ大統領は、窒素肥料の使用を禁止して、有機農法への転換を図るため、2021年に化学肥料を禁止しました。このことで、作物の収穫量は激減し、同国の主要産業である農業に壊滅させました。米の生産量は、2019年と比較して40%以上減少してしまいました。
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スリランカの深刻な経済危機は、国家の破綻という最悪の事態にまで進んでしまいました。
スリランカは国家が崩壊してるやないか。
— 猫組長 (@nekokumicho) July 9, 2022
大統領は国外逃亡し、政権は崩壊。秩序もなくなってしまい、民衆は暴徒と化しました。
スリランカの大統領と首相が辞意、経済破綻で抗議デモが激化、大統領公邸に乱入、首相宅が放火される。大統領は逃亡。pic.twitter.com/7GaisjispP
— フィフィ (@FIFI_Egypt) July 10, 2022
中国の罠にハマったという見方もあります。
正義のミカタ。スリランカが中国の罠にハマった。中国が高利で貸し付け、スリランカが返済できなくなった。もともとスリランカの同族支配による国家運営が破綻原因であるが、中国側は中国も貸倒だ大変という。しかし、借金担保のスリランカのインフラを取り上げた。これが中国のサラ金商法
— 高橋洋一(嘉悦大) (@YoichiTakahashi) July 16, 2022
ラーム・エマニュエル駐日米国大使も、かなり堂々と中国を批判しています。
スリランカの街頭では抗議行動。武漢や上海の街頭には怒れる住宅購入者たち。彼らに共通することは何か? それは中国の借金漬け戦略であり、多くの人を陥れる罠だ。彼らはインチキ話に乗せられたのだ。こんな話に乗る相手がまだいるのだろうか?https://t.co/GYlKA6gBLa https://t.co/bbd2WhPEFR
— ラーム・エマニュエル駐日米国大使 (@USAmbJapan) July 15, 2022
しかし、「債務の罠」を仕掛けたのは中国だけではないという指摘もあります。
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しばらくすると、「中国の債務の罠」よりも「有機農法への転換による農業への大打撃」が国家破綻のいちばんの要因だという指摘が見られるようになりました。
スリランカの財政を維持おかしくしたのは実は有機農業の強行。日本の政治家に有機農業を標準化しようとする愚か者が出てこないことを祈るのみ。https://t.co/7Dlh9dEFXy
— Tsukasa Shirakawa(白川司) (@lingualandjp) July 17, 2022
上記の杉山大志先生の分析によると、スリランカのESGスコアは98.1とほぼ満点で、スウェーデンの96.1を上回り、アメリカは58.7なのだそうです。
オーガニック信仰が悲劇をもたらしたという指摘も。「なんとなくよさそうだから」といって大胆に国家の農業政策を転換するのは非常に危険なようです。
過剰なオーガニック信仰が時にはこのような悲劇をもたらすというあまりにも深刻すぎるスリランカの事例。この悲しい物語は多くの人に届くべきだと思う。/「国内の農業をすべて有機農業にする」というスリランカの壮大な計画はなぜ失敗してしまったのか? https://t.co/6r36cgACVd pic.twitter.com/BPya9sOKOl
— 佐々木俊尚 (@sasakitoshinao) July 14, 2022
有機農法をチョイスするのは、一部のお金持ち以外は考え直したほうがよいのかも知れません。
それの何がアカンのや。完全な有機農法なんてそりゃ生産物の1パーセントもないわな。金持ちの道楽。 https://t.co/pvAV1HgJZA
— もへもへ (@gerogeroR) June 16, 2022