アメリカの丸亀製麺を観察して、日本でDXが進まない根本的な理由を考察した論稿が、ネット上では定期的に話題になっています。
ちなみに、「DX(デジタルトランスフォーメーション)」は、AIやIoT、ビッグデータなどのデジタル技術を用いて、局所的なIT化ではなく企業風土を刷新させることを意味する用語です。
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アメリカの丸亀製麺の店舗では、一杯のうどんに12人の従業員が関わっているそうです。
一杯のうどんに12人のスタッフ
従業員が多いと値段も高い
時給が低いと複雑な作業は任せない
シングルタスクのアメリカとマルチタスクの日本
日本は従業員やバイトが優秀すぎ
自動化vs運用でカバー
日本はDXを推進する理由が薄い
アメリカは人的コストが高い=人を減らしたいhttps://t.co/nA6gPTJYG2— おざわざわ (@hyogo_vvn) February 3, 2023
これはその通りだし、それを私も昔から述べていたという指摘があります。
わたしもそう思う。前に一度noteで書いたことあるけど、日本は諸外国と比べ一般労働者の質が高すぎるのです(経営層、管理層はそうではない)。/日本でDXが進まないのは日本人の労働者は「低賃金+マルチタスク」で働いてしまうからDXするモチベーションが生まれにくい https://t.co/iGMeqiA9lC
— 佐々木俊尚 (@sasakitoshinao) February 3, 2023
日本はマネジメントがマネジメントしなくてよいから楽だったという指摘も。
人のやらせた方がやすくて、マネジメントも考えなくていいから楽だった。しかしマルチタスクできる低賃金従業員たちがもういよいよいなくなっていくので、自動化は進むだろう。
アメリカの丸亀製麺から考える日本でDXが進まない本当の理由 https://t.co/x0iAB7Zp5R @btrax_jpより
— 木下斉/ Hitoshi Kinoshita (@shoutengai) February 2, 2023
つまり、ジョブ型雇用ってこういうことですよね。
人件費が高くて単一ジョブ型だと自動化しないと詰む。けども人件費が安いと自動化インセンティブがなくなる。発展途上国に自動倉庫がないのはそれが理由。
アメリカの丸亀製麺から考える日本でDXが進まない本当の理由 デザイン会社 ビートラックス: ブログ https://t.co/eEsI75WZtH
— 前田 大輔/ラクスル 執行役員 (@disky_maeda) February 2, 2023
けれども、こんなものは無用な質の高さだという厳しい意見も。
これ、本質的に質が高いというよりは、公文式的な質の高さなんだと思うんですよね。能力の高くない人を背伸びさせちゃってる的な。なので汎用性はないからAI革命的なのが起こると途端に無能になってしまう恐れがありますな https://t.co/bDGgtK5Jb2
— 堀江貴文(Takafumi Horie) (@takapon_jp) February 4, 2023
また、これは疎外された労働なのだという昔ながらの指摘もあります。
低賃金で「優秀」な労働者を提供してきた正規-非正規の分断という日本の雇用問題が根底にあるかもしれません。
日本で働く人の年収ピラミッド。
上位10%値=684万円
上位25%値=456万円
中央値=268万円
下位25%値=134万円
下位10%値=67万円 pic.twitter.com/TOQgfKNiz9— 舞田敏彦 (@tmaita77) February 2, 2023
だからと言って、全員を正規社員にすることはできないでしょうけれども・・・。
結婚率は男性では非正規社員と正規社員で倍も違う。
【本日の予算委配布資料】 pic.twitter.com/KcX6344em1— 長妻昭 すべての人に「居場所」と「出番」のある社会 (@nagatsumaakira) January 31, 2023
それに、ITと終身雇用は相性が悪過ぎるとも言われています。DXが進まないわけです。
他人事ではありません。ITと終身雇用は相性が悪過ぎるので、数年後に既得権益層の解雇が加速すると思われます。今現在「明日切られるかもしれない」という状況でないことがイノベーションの生まれない原因の一つなのでいい流れです。やる気のない人、変化を求めない人は生きにくい時代になるでしょう。
— かず / ノマド (@kazu_lifework) November 9, 2022
また、学校教育にもその原因があるのかもしれません。今では先生たちもその被害者になっているところが不思議ですが。
僕は学校の清掃などは外部委託すべきと発言したら…馬鹿か!清掃は心を育てるんだ!と沢山の人に言われだが、清掃は家庭内or家庭科の授業で教えれば済む話
日本の教師はやる事が多すぎる
教師の善意に頼りすぎ…
きちんとした対価を払うべき 問題山積#教師のバトン
※田村淳の訊きたい放題のパネル pic.twitter.com/YukimUGqPQ— 田村淳 (@atsushilonboo) March 21, 2022
金融緩和や財政出動で時間を稼いでる間に、規制緩和などの成長戦略で民間投資を呼び覚ますはずだったと思いましたが、規制がますます強まった分野も多いです。もしかしたら思い違いかもしれませんが。