こんにちは、音喜多駿(日本維新の会 参議院議員 / 東京都選出)です。
先月に提出したいわゆるcolabo問題、若年女性被害等支援事業などにかかる質問主意書に対して、閣議決定された答弁が返ってきました。
元の質問文と答弁全文はすでにSNSでアップしていますが、とにかく長い&読みにくい!
ということで、早速対照表にしてくださった方も。
またYouTubeなどで多くの方が質問主意書や答弁内容を分析・解説してくださっています(感謝)。とりわけテキストでは、こちらの方の解説が非常に詳細&参考になると思います。
音喜多議員の質問主意書に対する答弁書を分析する(Colabo事業関係)
https://anond.hatelabo.jp/20230204002949
■
まず大前提として、野党議員からの質問主意書に対して、政府が全面的に非を認めて態度を改めるなんてことはまずありません。
「適切に行われていると承知している」とかわしたり、正面から答えなかったりするのが通例であり、そこから一問一答の委員会質疑等でどう政府側を詰めて行くかが野党議員(質問者側)の腕の見せどころとも言えます。
今回の質問主意書に関しても、基本的には東京都に監督責任を被せつつ、有識者の適格性や政治的中立性などについては(あまり納得できない理由で)「問題なし」とするものでした。
ただその中でも、いくつか獲得できたポイントはあります。
・事業化にあたって、当事者団体(colabo)から正式な要望があったこと
・個別の事業評価(行政事業レビュー)はまったくと言って良いほど行われていないこと
・実績や目標についても数値目標が存在せず、チェックや監督もほぼしていないこと
等が閣議決定の答弁で明示されました。
これは議論の入り口としては重要で、そんな定量的な実績・評価も定まっていない事業に対して、団体からの要望で軽々に事業化・予算化していいのか?という論点がはっきりします。
■
そして上記で紹介したブログ記事の方も触れている通り、この答弁書における最大のサプライズは「女性用シェルターのアパート建設資金」に関する助成金の適正性を問うた質問(18番)に対する答弁です。
私も同じ所感を持ちましたので、ブログから引用します。
–引用文–
〇現在、当該「助成」に係る資金分配団体において事実関係の確認等を行っていると承知しており、現時点で政府としてお答えすることは困難である。(略)
政府としては、当該「助成」に係る資金分配団体の確認等の結果に応じて、必要な対応を検討してまいりたい。
この答弁は本当に驚きました。今回の答弁のサプライズはここです。たぶん。
「資金分配団体において事実関係の確認等を行っていると承知」「確認等の結果に応じて、必要な対応を検討」って言っちゃいましたよ。
つまり、おって政府は資金分配団体から確認結果の報告を受けることと、何らかの対応を検討することを宣言したわけで、当然議員から質問を受けた場合には、どんな報告を受けてどんな検討をしたのか回答せざるを得なくなります。
私が担当であれば、「適正に事務が行われていると承知している。(なお、・・・のような事実が明らかになった場合には法〇条に基づき、・・・をすることができる)」と答弁し、ボールは持ちません。
あくまで妄想ですが、このようなゼロ回答ができない”何か”があったのだと思います。事実関係の確認等を行っていることについて、団体と内閣府との間の記録(公文書)に残ったりしていたのでしょうかね。
–引用終わり、強調の追加筆者–
私も事前の調査において、関係者からこの助成金にかかる疑義については多く聞き及んできましたが(だからこそ質問主意書に入れた)、この段階で政府が向き合う答弁をしてきたことは大きいと感じています。
■
委託金も助成金も、もちろんのこと原資は税金であり、前向きな答弁があった箇所以外につきましても、是正がなされるように粘り強く働きかけます。
特に歳出改革・行政改革の視点からは、行政事業レビューは個別的・徹底的にやっていただかなければなりません。これはそもそも今回触れた以外の事業についても当然のことです。
引き続き、皆さまからも様々なご指導や情報をいただければ幸いです。
それでは、また明日。
編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会)のブログ2023年2月4日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。