海外不動産投資に注目が集まっている2つの理由

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昨日は東京駅近くでベトナム不動産投資セミナーを開催しました。単独の投資国のセミナーにも関わらず、100名を超える個人投資家の皆さまにお越しいただき、注目が高まっているのを実感します。

先週末にホーチミンにスタディツアーに出かけたこともあり、現地の最新情報をお伝えしました。実は半年前にもホーチミンには出かけましたが、わずか半年でも街の様相は大きく変わっています。成長の激しい新興国では、最新の情報収集が極めて重要です。

ベトナムに限らず、海外不動産投資に最近注目が集まっていますが、その理由は2つ考えられます。

1つは、国内の政府系金融機関からの円ローンによる購入が、可能になったことです。投資というより事業としての位置付けになりますが、2000万円程度まで借りられる可能性があります。円で2%以下の固定金利の調達となり、通貨のミスマッチはありますが、海外不動産でも大きなイールドギャップを享受することができるようになります。

ただし、国内の不動産投資で借入を行うのと比べると、審査にも時間と手間がかかり、ハードルは低くは無いようです。誰でも気軽に利用できる方法ではありません。昨日のセミナーでは、借入に関する実務的な業務に精通した専門家の方にもお話を頂き、具体的な方法を説明していただきました。

そしてもう1つの理由は円高です。円ベースの価格が1割以上下がっている物件もあり、以前より購入しやすい価格になってきています。

借入と円高によって、購入に必要な自己資金が小さくなってきたものの、借入を使った投資は、レバレッジがかかる分リスクは大きくなる点には注意が必要です。ただし、借入金利を低利に抑え、固定金利で調達できれば、返済の負担とリスクは小さくすることが可能です。

世界的な金利の低下によって、資産運用の環境は大きく変わってきています。

どこに投資をするかだけではなく、低コストの資金をどのように調達するかが、個人投資家にとっても重要な問題になってきているのです。企業が資金調達をして、ビジネスを展開していくように、個人投資家も「お金の経営者」として、資産サイドだけではなく、自分自身のバランスシートをどうするか考えることが必須になってきました。

8月27日には、恒例の第4回世界の資産運用フェアが開催され、ベトナム不動産の情報もアップデートされる予定です。その頃には、きっとまた今とは違った変化が生まれているはずです。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所をはじめとする関連会社は、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また投資の最終判断はご自身でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2016年6月12日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。