長く愛される飲食店に共通するのは「信頼」

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赤坂にあるしゃぶしゃぶのお店に出かけました。1955年に創業し、東京都内に数店舗を構える老舗です。久しぶりに出かけてお店で出されたお料理を味わい、このお店が長期に渡って愛されている理由を再認識しました。

しゃぶしゃぶはコースになっているのですが、その前におつまみが出てきます。季節柄鮎を注文してみました(写真)。しゃぶしゃぶの専門店で出てくる鮎ですから、正直あまり期待していなかったのですが、美しく焼き上げられて、グリーンが鮮やかなたで酢と一緒に出てきました。専門店のクオリティには及びませんが、価格を考えればとても満足できる一品。品質管理の安定性を感じました。

飲食店で長く残っているお店の共通点は「信頼」だと思っています。いつ行っても、ブレの無い料理やサービスが提供されているので、誰を連れて行っても失敗することがなく、一定以上の満足感が保証されている信頼感があることです。

こちらのお店のおつまみメニュには、鮎以外もたくさん揃っていて、季節によって入れ替わります。どれも一定以上のクオリティで、お好みで選ぶことができます。

そして、メインのしゃぶしゃぶもゴマダレの味わいが、独特で変わらない味付けなので病み付きになってしまうのです。たっぷりとネギを入れて頂きます。しゃぶしゃぶに入っているお肉はもちろん、野菜も吟味されていて美しく並べられて出てきます。最後は特製の麺を作ってもらい、デザートまで付いてコースが終わります。

都内のど真ん中で、落ち着いた席で、最高のホスピタリティを受けながら、クオリティの高いしゃぶしゃぶのコースを食べて、会計は1人1万円以下。

頻繁に来られるお店ではありませんが、特別な日にしか行けないほどの超高級店でもありません。

何回来ても、変わらない。しかし飽きることが無い。それは、材料を丁寧に吟味して、仕込に手間をかけているからだと思います。

奇をてらった新しい料理や、派手なパフォーマンスはありませんが、帰りにはまた来たいと思わせる魅力があります。

このお店のように長年続いているお店には必ず理由があります。基本を忠実に続けることで、安定したサービスを提供する。それが、繁盛店を作っていきます。

そんな「信頼」が必要なのは飲食店に限りません。毎日の行動の積み重ねが信頼につながり、長期の関係を構築していく。自分自身の生き方にもつながる大切な考え方だと思いました。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所をはじめとする関連会社は、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また投資の最終判断はご自身でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2016年6月13日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。