支持者集会でドナルド・トランプ前大統領は防衛費の増額に消極的な欧州諸国を批判しました。そして、欧州諸国が負担を増やさなければロシアが「やりたい放題」行動することを容認すると示唆しました。
Trump: One of the presidents of a big country stood up and said, Well, sir, if we don't pay and were attacked by Russia, will you protect us? I said.. No I would not protect you. In fact, I would encourage them to do whatever the hell they want. pic.twitter.com/2RPVDFZIXy
— Acyn (@Acyn) February 10, 2024
トランプ: ある大国の大統領が立ち上がってこう言ったんです。もし私たちがお金を払わずにロシアに攻撃されたら、守ってくれますか?私は言った。いや、私は守らない。それどころか、彼らをやりたい放題させるだろう。
【追記】サウスカロライナ州の選挙集会で、「大統領在任中にNATO首脳に対し、NATO加盟金を滞納している加盟国については(ロシアが)やりたい放題やる事を奨励すると言ったことがある」と語ったとのことです。
「トランプ大統領がNATO加盟金を払わないNATO同盟国なんか攻撃してしまえ」とロシアをけし掛ける発言をしたとメディア… pic.twitter.com/yrgKRtHFCz
— mei (@2022meimei3) February 12, 2024
トランプ氏のロシアの侵略行為を正当化する発言は、NATO諸国への拡大抑止の信ぴょう性を損なうものであると批判する識者もいます。
トランプ、防衛費増額せずにロシアから攻撃されたら、その国を守るか、と聞かれたら、守るわけがないと明言。この人には抑止のCredibilityなどという発想は全くないらしい。 https://t.co/CqIJ4Bq0we
— Kazuto Suzuki (@KS_1013) February 11, 2024
ロシアへ宥和的な態度を示すトランプ率いる共和党に対しポーランド首相は「恥を知れ」としています。
Dear Republican Senators of America. Ronald Reagan, who helped millions of us to win back our freedom and independence, must be turning in his grave today. Shame on you.
— Donald Tusk (@donaldtusk) February 8, 2024
親愛なるアメリカ共和党上院議員の皆様。私たちの何百万もの人々が自由と独立を取り戻すのを助けたロナルド・レーガンは、今日墓に入るに違いありません。恥を知れ。
欧州諸国はウクライナへの支援疲れの打ち切りを示唆するトランプ氏と共和党に対して批判的ですが、その割には自国の防衛費を増額することに対しては消極的です。本当にロシアの侵攻が危機的事態であれば、欧州諸国が率先してそれに対処するべきではないでしょうか?
An easy way to see that Ukraine funding is a gigantic scam:
If Ukrainian victory was truly existential for European security then the other European countries would be bankrupting themselves to help them
They're not because it doesn't actually matter much to them or us
— Saagar Enjeti (@esaagar) February 7, 2024
ウクライナへの資金提供が巨大な詐欺であることを簡単に見分ける方法は次のとおりです。 もしウクライナの勝利がヨーロッパの安全保障にとって本当に存立的なものであれば、他のヨーロッパ諸国はウクライナを助けるために破産することになるだろう 彼らはそうではありません、それは実際には彼らや私たちにとってあまり重要ではないからです
欧州だけではなく、日本も自国の防衛に率先して取り組まなければ、トランプ政権は日米安保条約に定められている防衛義務を履行しない可能性があります。
トランプはNATO条約第5条を守らないことを堂々と宣言しただけじゃなく、ロシアに対して「何でも好きなことをしろ」と"encourage"すると言った。
日米安保条約についても同じように「~~を日本が認めなかったら守らない」などと言うに決まってる。
で、その姿勢で国内支持者の喝采を浴びる。 https://t.co/7zTL1DES1n— 前田 耕 (Ko Maeda) (@MaedaPoliSci) February 11, 2024
例え民主党政権であっても、自国を守る意思が無ければ、アメリカは同盟国を助けません。アフガニスタンからの撤退決断がその証拠です。
米国のアフガン政策を批判することは容易いが、「米軍は、自国のために戦う意志のない軍隊のために戦うことも命をかけることもなければ、そうすべきでもない」とのバイデン大統領の言葉は重い。 https://t.co/8JDpr8Co2l
— 長島昭久 東京30区(府中、多摩、稲城市) (@nagashima21) August 16, 2021
トランプ氏は在任中にもロシアの脅威を利用して欧州諸国の防衛費増強を促していました。
トランプ氏、在任中「ロシアにNATO攻撃促す」と加盟国に伝えたと主張 軍事費負担巡り https://t.co/M9yb174BjC
ホワイトハウスは声明を発表し「残忍な(プーチン)政権に、われわれの最も親しい同盟国への侵略を促すとは、低劣で正気と思えない」と非難した。
— 産経ニュース (@Sankei_news) February 11, 2024
日米安保条約は日本がアメリカを防衛する義務を定めていないため、アメリカからすると、不公平であるという見方もできます。トランプが再選すれば、日本はアメリカ側の要望に応えながら、今の時代において最適な同盟関係を再構築する必要がありそうです。
ロイター #速報:#日米安保条約 は不平等と思う、条約の修正が必要になると安倍首相に伝えた=#トランプ米大統領 #G20https://t.co/mTkee6VBTS pic.twitter.com/NmflBU6Pwb
— ロイター (@ReutersJapan) June 29, 2019
【追記】トランプは欧州諸国だけではなく、ウクライナへの支援停止を示唆していますが、トランプの発言と行動は必ずしも一致しません。米政権で初めて殺傷兵器をウクライナに供与したのはトランプ政権です。
“当初は殺傷兵器であるジャベリンは供与していませんでした。ロシアを過度に刺激したくない(中略)前のトランプ政権は方針を転換し、2018年にウクライナの防衛力強化を理由にジャベリンの供与を決定しました。” / ““ウクライナ軍の抵抗でロシア軍侵攻に遅れ” 米国防総省高官…” https://t.co/oIWT5g5RVM
— いい話 (@goodstoriez) February 27, 2022
【追記】しかし、反トランプの立場を取る人たちは、トランプ氏の発言を真に受けています。
"Well, that's not what happened … he was telling a story … he doesn't talk like a traditional politician … I have zero concern" — Marco Rubio *defends* Trump saying that he'd encourage Russian to attack NATO countries pic.twitter.com/huImRklDj9
— Aaron Rupar (@atrupar) February 11, 2024
まあ、そういうことではない……彼は話をしていた……彼は伝統的な政治家のようには話さない……。懸念はゼロだ。(マルコ・ルビオ)
【追記】4年前からトランプ氏の発言内容は変わっておらず、トランプ政権の一期目ではロシアに対し強硬姿勢も見られました。それにもかかわらず、反トランプの人たちの思考が4年前で止まっているのはいかがなものでしょうか?
四年前と同じ、ナンセンスな切り取り報道とそれに便乗するポジショントーク報道ばかりでくだらないなと。トランプが勝つと仕事が増えそうな予感。 https://t.co/cRRuMFKWUJ
— 渡瀬裕哉 (@yuyawatase) February 12, 2024