「オオタニさん、結婚しちゃった!」という悲鳴に近い声を上げている方の中には一般主婦もいらっしゃるでしょう。ご主人からすれば馬鹿々々しい、だけど、奥様にすれば「私にも夢を追う権利はあるわ」でしょうか?「私のクローンなりアバターの行動は自由よ」と言われれば「はい、ご馳走様でした」としか言いようがない男連中のそのつぶやきは「1000億円、ヒーロー、童顔美貌、高身長、優しさ…、確かに俺はどれも持っていないよな」。オオタニさんの奥様はイチローさんの奥さんのような内需の功を目指すのでしょうか?いずれ素性は分かると思いますが、人の家庭は壊すものではありません。そっとおめでとう、と言いましょう。
では今週のつぶやきをお送りします。
日経平均はあと10円!金融市場が世界で熱い
金曜日の日経平均の場中の最高値は39990円。つまりあと10円で歴史的な日経平均4万円をつけるところでありました。多分、週明けには一旦届くと思いますが、正直全体の内容はパッとしません。金曜日の上昇銘柄と下落銘柄は805と805で並んでいます。日経平均は744円も上げたけどスタンダードとグロースは下落、つまり一部の銘柄に取引が集中したということです。もう少し取引の幅が広がらないと盛り上がり継続は厳しいと思います。せっかく新NISAで一般個人の投資機運が高まっている中、証券会社はもう少し銘柄発掘して営業をすべきでしょう。もしもそんな銘柄はない、というなら今の株価はフェイクということになります。日経225採用銘柄だけが上がる日本経済はあり得ないです。
さて、北米に目を転じるとこちらも史上最高値と言いながらも淡々とした感じです。市場での着目の一つがダウと日経平均の関係で、かつては抜きつ抜かれつの関係でした。ここしばらくダウに抜かれていましたが今は日経平均が約4万、ダウが39000ポイントですので1000ポイントほどリードする展開です。ダウはもうしばし一進一退を続けそうな気配でナスダックもハイテク銘柄への買い疲れが見えます。エヌビディア祭りに対し、ハイテク株の女王、キャシーウッド氏はほとんど利食い売り済み。買うならむしろアームで、この数カ月で株価は2倍になっていますが、まだ時価総額が小さく企業価値的には更に2倍以上は行けると思います。その連想ならソフトバンクGが日本の中では光るのかもしれません。
以前からずっと予言していたビットコインもここにきて史上最高値圏にいます。これは半減期が迫る中で現物ETFが解禁になったこともあり、資金が流入し続けていることが原因です。どこまで上がるかの予想は理論値が計算できないのでわかりませんが、チャート的な判断だと8万㌦とかそれ以上になってもおかしくありません。それ以上に出遅れているのが金(ゴールド)で一部中央銀行が継続的に買っているはずですが、2000㌦から2100㌦のレンジ相場でこちらは動きが鈍い状態です。個人的にはアメリカが利下げ期になれば2200㌦以上の最高値狙いになってくるとみています。概していえるのは世の中がインフレで物価が上がるなら市場性のある価格も上がるということです。原油も上がるはずだし、資源も上がる、これが世の鉄則であります。
茶番、通過イベント?終わった政倫審
各局生放送を組み、インターネットでもその状況が見ることが出来た政治倫理審査会。私の興味は「へぇ、こんな部屋でこんな風に席を設定してやるのね」で中身はやっぱり大したことはなかった、そんな気がします。そもそも終わった後、マスコミからコメントが出ない、いやマスコミネタにならないほど「よくわからない」「知らない」を繰り返しただけのイベントでした。私が茶番、通過イベントと申し上げるのはそういうことです。ある意味、岸田首相はカラダを張って自らが出席して冒頭で深謝してポイントゲッター。おまけに24年度の予算審議は野党の長時間の演説という新牛歩作戦もあったもののどうにか年度内の決着の目途がつきそうです。岸田首相にしてみれば自らの課題を自助努力で解決したということになります。
私には自民党内部の雰囲気が今、どうなっているか知る術もないですし、国会張り付き記者やコメンテーターの言葉を敢えて聞いていませんが、元安倍派などは「敗軍の将は兵を語らず」になっているのでしょう。また囁かれるのは麻生氏、茂木幹事長と岸田氏とのすきま風。これはあり得るかもしれません。岸田氏は派閥解散も誰にも相談せず決めており、今回の政倫審出席も同様に根回しなくサプライズ感たっぷりの演出でした。その点では案外、小泉元首相ぐらいの策士ではないかという気がします。安倍氏は王道を踏み外さず進んだのに対して策略方法が違う訳です。見方によっては岸田首相はギリギリまで我慢するけれど一線を超えると何をするかわからないほどの行動力がある、とも言えます。
ならば岸田氏は使い方次第なのです。誤解してもらっては困りますが、私は岸田氏は当初から好きじゃないのですが、これだけ首相を長くやっていると振る舞いを含め経験値が圧倒してきており、他の候補者とされる人と差が出るのは当然なのです。私が今想像するのは来年の外交、そしてG7のメンバーであります。基本的に誰一人安泰な人がいないのです。英国の首相は変わるでしょう、イタリアは万年短期リリーフ、ドイツの首相は国内人気が酷く、フランス大統領はウクライナ派兵を主張するなどいつも個性豊かで悩みます。その点ではカナダの首相も同類ですが、こちらは既に色あせて存在感ゼロ。残るはアメリカ大統領次第ですが、G7がG7たる体制を維持できるのか、形骸化のリスク含みですが、岸田氏の存在感は減点法で案外評価されそうな気はします。
イーロンマスク氏のAI訴訟
マスク氏も最近、以前ほどマスコミに名前が上がらなくなりました。一般的に人の人気や注目度は一定期間を過ぎると下がる、これは鉄則なのです。マスク氏はその点では長かったのですが、何故、このところ落ち目なのかといえばEVへの期待度が落ちてきていることはあるでしょう。もちろん、EVが売れなくなったわけじゃなくて成長率が落ちており、代わりにハイブリッドが遂にアメリカでも見直されていることでマスク氏がセンターステージにいない、そういうことです。
そんなマスク氏が久々にマスコミに出たと思いきや、オープンAIのサムアルトマン氏を提訴という話題です。以前、オープンAIのことをこのブログで詳述したと思いますが、同組織の母体はNPOで人類の利益を追求することで営利追求ではないというのがそもそもの理念でした。マスク氏も当時はその役員であったわけです。が、マスク氏が降り、オープン社はNPOの下に営利企業をつけ、結局実質的にマイクロソフト社の子会社の様な関係になってしまいました。これをマスク氏は怒っているわけです。ただ、会社の理念を変えてはいけないというルールは何処にもないはずで、経営方針の変更は年中起きているわけです。
マスク氏だってX(旧ツィッター)の買収後、その方針を巡り二転三転しています。何処までのブレが許されるのか、と言えば私は極端な話、180度ブレる結果になってもそれはその時の社会情勢がそれを求め、組織の責任者らがそれを決議したのであればそれ以上のものではないと考えます。そんなことを言えば中国が共産主義を止めて皆さんと仲良くしますのでよろしくと宣言するのを「お前はダメだ。共産主義なんだろう」というのと同じです。多分、マスク氏の腹の裏は3月にも追加されるオープンAI社の役員へのプレッシャーではないかと思います。アメリカは訴訟社会ですが、訴訟の真の目的が何かは訴訟慣れしていない日本人には分かりにくいと思います。その答えを一番よく知るのはトランプ氏かもしれませんね。
後記
弊社のマリーナの消防施設が所定のメンテ検査をクリアしていないと指摘され、今週、消防署の所長と面談をしました。先方言い分は「お前のところの消防施設が不良でそれが原因で重大事故が起きたら俺が責められるのだ。だから直せ」と。ところがこのマリーナを作って24年、一度も消防が定期点検に来なかったし、その間、火事が2度ありましたが、消防隊は誰もその消防設備に頼ることなく、消防車や地上の消火栓からの放水でした。メンテ検査済み証がない理由はパイプがプラスティック製で強度に耐えないからメンテ検査会社が承諾をしないからです。つまり、業者も責任が取れないから検査済み証へのサインをしないのです。本件、解決方法は見つけたのでいずれ収まりますが、会社の経営って本当に面倒くさくなりました。
では今日はこのぐらいで。
編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2024年3月2日の記事より転載させていただきました。