人生の夢を潰す人の特徴

黒坂岳央です。

英語を教えている立場なのだが、忙しい会社員や主婦の学習者から「勉強のじゃまをされて困っている」という相談を受けることがある。話をよく聞くとそのじゃまをしてくる相手は、ほぼ確実といっていいほど家族や親友である。

これは自分自身にも覚えがある。挑戦のジャマをするのはいつも身近な人間だ。俗に言う、ドリームキラーである。結論、自分の夢は身近な人間に話さないほうが成功率が高まると思っている。理由を取り上げたい。

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子供の可能性を潰すのは親

子供には無限の可能性がある、本当にそのとおりだと思う。学校の授業参観で子供達の様子を見ると、幼い年令でもすでにそれぞれ得意不得意が見え隠れしている。得意な分野を伸ばして社会に羽ばたいていくのだろうと考えると微笑ましくなる。

だが、そんな子どもの可能性を潰すのはいつも親だ。まだ小さな子供の内から「将来は農家や酪農を次ぎなさい」と親が勝手に進路を決めて、実際にその通りにさせる家をいくつも知っている。「英語が好き!海外にいってみたい!」という夢を子が持っていても、親が許したのは海外ファームステイ。結局、帰国して待っていたのは実家の跡継ぎという運命は変わらなかった。

もちろん、これだけで子どもの夢を潰しているとは限らない。もしかしたら、子供も生粋の酪農家気質であり、自分の性に合っていて喜んで受け入れたのかもしれない。しかし、親があらかじめ道を舗装してそこを通るように促してしまえば、子供は自分で進路を選んでいるようで実質的に親の決めた進路を進むのと同じである。

子を持つ親の立場として、親がやることは子供を全力で肯定し、やりたいことを手伝うだけでいいと思っている。やりたいことは本人に見つけさせなければ、一生やらされ感のつきまとう人生になる。それは不幸なことだと思っている。

分からない人ほど否定から入る

冒頭いったとおり、英語の勉強を始めた人は家族や親友から否定されることが少なくない。だが彼らに悪意はない。

「仕事や家庭で大変なのにその上、英語の勉強?体を壊すからやめておきなさい」とか「過去に試験で落ちてトラウマのようになったといっていたじゃないの?またつらい思いをするよ」といった具合に心配からそういっているのだ。

しかし、当事者になれば分かるが夢を追う行為は体はきつくても精神的には楽なことが多い。主体的に自分のやりたかった夢を追いかけているのだから否定せず、応援するべきだろう。

人は誰しも、自分の知らないことには否定的になりがちだ。理由は潜在的なリスクを感じてしまうからだ。特に自分自身が過去に挫折して辛い思いをした道を目の前の人が通ろうとするなら、応援より心配してやめておけと言ってしまう。

だが人生は何事もやっていないとわからないし、よしんばうまくいかなかったとしても自分で最後までやらないと納得感がない。周囲の否定でやめてしまったとなれば、後で恨みを買うことになる。だから身近な人が夢を追い始めたら否定せず、応援してあげたほうがいい。

夢を追いかける人生は楽しい。同時に不安や心配もある。どうしても応援してもらいたくて周囲の人に話してしまう。だがそれをするべきではない。自分の夢は自力で追いかけるものであって、身近な人間の応援は期待しない方がいいと思う。

 

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ビジネスジャーナリスト
シカゴの大学へ留学し会計学を学ぶ。大学卒業後、ブルームバーグLP、セブン&アイ、コカ・コーラボトラーズジャパン勤務を経て独立。フルーツギフトのビジネスに乗り出し、「高級フルーツギフト水菓子 肥後庵」を運営。経営者や医師などエグゼクティブの顧客にも利用されている。本業の傍ら、ビジネスジャーナリストとしても情報発信中。