江崎グリコの物流センターでシステム障害が発生し、「プッチンプリン」「カフェオーレ」といった主力商品の出荷停止が続いています。障害は基幹システム切り替えに関連し、対応にコストと時間を要しています。古い基幹システムの更新や人材不足が企業のERPに甚大な悪影響を与える可能性が高まっています。投資額は340億円で、稼働開始は予定通りでしたが、過去に稼働時期を延期しています。
グリコ障害で出荷停止、基幹システム更新に「2025年の崖」https://t.co/u0WsJosXH6
— 日本経済新聞 電子版(日経電子版) (@nikkei) April 23, 2024
ERP(Enterprise Resource Planning)とは、企業のさまざまな業務プロセスを統合的に管理するためのソフトウェアシステムのことです。具体的には、調達、製造、販売、在庫管理、会計などの業務を一元化し、リアルタイムで情報を共有・管理することを目的としています。
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原因は基幹システムの独SAPの「SAP S/4HANA」への切り替えに伴うトラブルだそうです。
【江崎グリコプッチンプリン生産停止の背景にあるもの】
江崎グリコは340億円かけてSAPを始めとするITインフラを整えようとしていた。IRにも書いてあった。
やけど、それが見事に失敗し、冷蔵品の生産停止まで追い込まれた。…— ゆな先生 (@JapanTank) April 22, 2024
ドイツの企業のSAPが開発したERPシステムで、大企業や製造業を中心に多くの企業に導入されています。
SAP関連のニュースが出ると必ず「SAPって使いづらいしトラブル起こるし、なんでこんなに使われているの?」という声が必ず出るので、SAP導入/提案経験のある僕から見たSAPのスゴイところを紹介します。
【そもそもSAPとは?】…
— 和田淳史 (@atrzdflw) April 24, 2024
この基幹システム切り替えは、デロイトトーマツコンサルティングが主幹ベンダーとして担当したことがダイヤモンド編集部の取材によって判明しました。
【独自】プッチンプリン出荷停止の「主犯」はデロイト!グリコのシステム刷新で1年遅延の末に障害発生“ボロボロ案件”の実態
ダイヤモンド編集部の取材で、プロジェクトを担った主幹ベンダーがデロイト トーマツ コンサルティングであることが判明した。https://t.co/vqdi0EReZg
— うさみこ@愛犬好き (@usamiko) April 23, 2024
犯人探しが始まっていますが、そんなに単純な話でもないようです。
流行りの話題。SAP案件で1年延期とか費用が1.6倍になったとか、確かに酷い話だけど、よくあるよなぁとも思ってしまう
なぜ起きるのか、コンサルならではの理由がある気がしており、PM視点で私見を記載してみる
目次
①コンペの力学
②人月の解離
③変更管理の落とし穴
④非機能・移行・運用の不得手— だいす@総合コンサル (@Dice_Cons) April 24, 2024
これはSAPの独占・・・もといビジネスモデルなのでしょうか。
プッチンプリン出荷停止をもたらした基幹システムERP、独SAPが圧倒的シェアを持っているわけだが、使っている人からは猛烈な不評で、コストも高く、契約条件も悪いというのに、未だに他の会社が参入とシェア奪還を許していないというのは、一度入れたらやめられないMicrosoftと似る独占性を感じる。
— ゆな先生 (@JapanTank) April 19, 2024
SAPの重要性が誰の目にも明らかになりました。他の選択肢はないのでしょうか。
Googleが消滅しても、Appleが消滅しても、メタやAmazonが消滅してもプッチンプリンは作れる。
しかしSAPがダメになったらプッチンプリンは作れないのだとみな実感した。— ゆな先生 (@JapanTank) April 22, 2024
とにかく、経営陣がICTに疎いと大惨事になる時代になったということかもしれません。
「うちのシステムがプッチンプリンみたいになったら、ちゃんと保障されるのか?」
「全額返金してもらえる契約にしろよ」
んなもん誰が契約してくれるんだよ……
そのリテラシー、悲しくなるわ。— にこ|社内SE@大学職員 (@tedroooid) April 23, 2024
基本的にSAP入れてる日本の会社はかっこいいと思って何も考えずに入れてるだけ。ほとんどの会社は勘定奉行やOBiC7で十分なのに莫大な追加開発までして入れている。昔の唯一絶対的優れているのは業務と会計統合でのリアルタイム収益認識
— トラたぬき (@Bonjour_Lyon) April 19, 2024