「マリオットの奴隷」になってしまう理由

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Robert Way/iStock

今回の奈良・京都の旅行では、宿泊に全てマリオット系列のホテルを使いました。

クレジットカードの利用に応じて付与されているポイントを使って、無料で宿泊することができます。

それだけではありません。年間400万円以上のクレジットカード利用をすると得られるマリオットボンヴォイのプラチナカードのステータスを持っていると、様々な宿泊特典がついてきます。

まず、朝食が1部屋あたり2名まで無料になります。今回宿泊したホテルはどちらも朝食が約6000円でした。4日間で48,000円の価値があります。

京都では、和定食と共にバイキング形式でフレッシュな野菜やキノコ、ハム、チーズもたっぷりと食べることができました(写真)。

また、宿泊時のお部屋のアップグレードもしてくれました。奈良では、庭付きの露天風呂のお部屋に、京都では二条城に向いた眺めの良い広い部屋でゆったりと過ごすことができました。

さらに、最終日はチェックアウトの時間を16時まで延長してもらいました。これは、部屋が空いている時のみの対応になります。今回はあまり混んでいなかったせいかラッキーでした。

最終日も夕方からホテルの近くで食事の予定を入れていたので、それまでの間部屋でゆっくりできてとても良かったです。

今回の宿泊費用を全て現金で払ったとすると、アップグレード分も考慮すれば、料金はおそらく100万円近くになったと思います。これがすべて無料というのは本当に助かります。

このような激安体験をしてしまうと、お金を払って安いホテルに泊まる気には全くならなくなります。最近は普通のビジネスホテルでも1泊15,000円程度はします。狭い部屋の古い部屋にお金を払うのが、何だか馬鹿らしくなってしまうのです。

このようにして、クレジットカードをせっせと利用して、無料でマリオット系列の高級ホテルだけに宿泊し、朝食やレイトチェックアウト特典を享受しようとする「マリオットの奴隷」が誕生するというわけです。

世の中にはマリオットだけではなく「ヒルトンの奴隷」や「ハイアットの奴隷」といった人たちもいるようです。

私と同じようにクレジットカードのポイントを貯めるいわゆる「ポイ活」をしている人が増えていますが、使い方から考えて貯める人は意外に少ないようです。クレジットカードポイントは、ホテルの宿泊か航空券に交換するのが最も効率的です。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2024年6月14日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。