教員が集まらないのはブラック職場だからです。まずはサービス残業の象徴である部活動をやめるべき。
高校野球を全廃すればそのアピール度と文科省の本気度は伝わるでしょう。
NHKと朝日新聞の利権を維持していると学校教育が崩壊しますよ。
教員採用、4割「危険水準」志願倍率「1倍台」の自治体増加 中教審が待遇改善策
中央教育審議会は27日、教員の確保に向けた総合的な対策を盛山正仁文部科学相に答申した。日本経済新聞の集計によると、2024年度実施の公立小学校教員の採用試験では、全国の教育委員会のうち4割で志願倍率が1倍台に低迷。教員の人気低迷は深刻で、待遇改善と人員増、働き方改革を一体的に進めることが急務だ。
基本こういうガス抜き審議会をいくらやってもだめですよ。役所に忖度する委員ばかりだから、劇薬の即効性のある案は採用されない。
答申の柱は教員の残業代の代わりに基本給の4%を上乗せする「教職調整額」を10%以上とする待遇改善だ。増額が実現すれば50年ぶりとなる。業務負担の重い学級担任の手当を加算したり管理職手当を改善したりする必要性も示した。
日経新聞は教員の人事権をもつ都道府県や政令指定都市などの計68教育委員会のうち、24年度に実施している教員採用試験で、小学校分の志願状況などを公表している60教委を調査。志願者数を採用予定人数で割った志願倍率を集計した。
平均は2.3倍で、前年度(2.6倍)から悪化した。前年度を下回ったのは41教委で7割弱に上った。
教員の不人気は近年、小中高校で共通した課題になっているが、特に小学校で深刻だ。文部科学省は毎年度、最終的な競争倍率(受験者数を採用人数で割った倍率)を公表。小学校教員は22年度で2.3倍と4年連続で過去最低だった。受験者数は志願者数から減る傾向があり、依然として厳しい状況が続いていることがうかがえる。
「教員を取り巻く環境は非常に厳しい状況だ」。答申はこう強調する。主な理由は長時間労働の常態化だ。22年度の文科省の調査では月平均の残業時間の推計は小学校が約41時間、中学校が約58時間。「ブラック職場」とのイメージが浸透してしまった。
答申では対策を通して、残業時間が「過労死ライン」とされる月80時間超の教員をゼロとすることを最優先とし、将来的に平均月20時間程度を目指すとした。
文科省は中教審の議論を受け、教職調整額を26年から基本給の13%とする案をまとめた。教科担任制の3、4年への拡充に向けて教員1750人を増員し、不登校の未然防止のために全中学校に生徒指導担当の教員を約1400人配置したい考えだ。
こんな当たり障りのない政策が響くものですか。
基本授業以外の雑務=奴隷奉公を全廃に近づける必要があります。その象徴が部活、特に運動部です。
これを全部廃止する。特に高校野球を全廃するならば、そのインパクトは大きいでしょう。
これは簡単にできることです。単にやめればいいから金は一円もかからない。
部活全員参加なんて未だにやっている学校も多いが、私立含めて全廃。例外を作るとややこしくなるし、抜け道も作られます。
まあ、あちこちに忖度してできないでしょうけど。
部活をやめて、それでも放課後残りたい生徒のために、自習室みたいなものを作って、その管理は外部に委託してもいいでしょう。
それから学校行政は教員ではなく、専門の職員が担当すべきです。教員を校長にする必要性もない。
事務連絡や、トラブル、父兄からの苦情等は彼らが担当すればいい。単なる事務職員ではなく、弁護士と契約するとか、警察のOBを雇ってもいいでしょう。
いじめなどは隠蔽せずに、即警察に通報して対処すればいい。
これで教員は過重労働やストレスからかなり開放されます。
本来の問題点はどこかを洗い出せば、対策はおのずから決まるはずですが、大人の事情でそれをぼやかしている。当事者能力もない「専門家」に話をきくよりも、実際にやめた教員に聞き取り調査をして、それをまとめることがまず必要です。
時代に合わない旧態然の体制を意地でも維持するようなことをしていれば、教員不足は更に悪化するでしょう。
それから教師の多くは学校から出たことがない社会不適応者が多いので、数年に一度でも民間企業に出向させるなり、夏休み半分をインターンみたいな仕事をさせるなりして社会性と常識を身につけさせるべきです。
それから学校関連では防衛医大を文科省の監督下に置くべきです。
既に「本日の市ヶ谷の噂」でお伝えしているように防衛医大は医大の体をなしていません。
関係が深い慶応の医学部からも見放されつつあります。
大学校をややめて、普通の医大にすべきで、慶応あたりに経営を丸投げしてもいいのではないでしょうか。
【本日の市ヶ谷の噂】
防衛医大では気管切開を教える教官がいない、との噂。
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Japan in Depthに以下の記事を寄稿しました。
東洋経済オンラインに以下の記事を寄稿しました。
海上自衛隊の潜水艦メーカーは2社も必要あるか川重の裏金問題で注目される潜水艦の実態
月刊軍事研究8月号に防衛省、自衛隊に航空医学の専門医がいないことを書きました。
軍事研究 2024年 08 月号
編集部より:この記事は、軍事ジャーナリスト、清谷信一氏のブログ 2024年8月28日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、清谷信一公式ブログ「清谷防衛経済研究所」をご覧ください。