勉強したい、挑戦したい、頭が良くなりたいけど、歳のせいで中々覚えたいことが頭に入らないと実感しているあなた!原因は、脳の使い方のせいかもしれません。
「一生頭がよくなり続ける すごい脳の使い方」(サンマーク出版)
[本書の評価]★★★(75点)
【評価のレべリング】※ 標準点(合格点)を60点に設定。
★★★★★「レベル5!家宝として置いておきたい本」90点~100点
★★★★ 「レベル4!期待を大きく上回った本」80点~90点未満
★★★ 「レベル3!期待を裏切らない本」70点~80点未満
★★ 「レベル2!読んでも損は無い本」60点~70点未満
★ 「レベル1!評価が難しい本」50点~60点未満
脳の機能が成長するのは30代
脳には年代別に効果の上がる学習法が存在します。脳の正しい使い方で効果が加速度的に変化すると、加藤さんは言います。
「脳力を体力に例えてみましょう。子どものときと今を比べて、どちらが体力があったでしょうか? 子どものときですよね。私自身、学生時代は運動に打ち込んだのですが、学生時代の方が圧倒的に体力がありました。どんなに動いても疲れにくいし、ちょっと休んだだけで回復できる身体を持っていました」(加藤さん)
「体力はありましたが、できることは限られていなかったでしょうか。体力が有り余る5歳児も、時速100kmの球を投げることはできません。プロアスリートは体力があった高校時代よりも、大人になってから全盛期を迎えます。一番の記録が生まれるのは、体力があった若い頃よりも、大人になってからです」(同)
誰もが、若い頃の方が元気だったと思いますが脳になると話は別です。本当の“脳力”が発揮できるのは大人になってからです。つまり、頭がよくなるチャンスは「大人になってからの方が多い」と、加藤さんは解説するのです。
中高年はポテンシャルが高い
学生時代に「あまり勉強をしていなかった」「勉強が得意ではなかった」という思い出はありませんか。こうした現象は、脳科学的に当たり前だと加藤さんは言います。
「脳の成人式は30歳と言ってきました。脳が構造上、『大人になった』という状態になるのは30歳だからです。個人差はありますが、学生時代の脳と30代からの脳とでは脳の働き方が変わります。よく知らないと、若いときの脳の方が、イキイキしていて、脳としてもよく働き、だから物覚えもよかったんだと思ってしまいますよね」(加藤さん)
「しかし、これは間違い。脳の働きから言えば、大人になってからのほうが断然よく働きますし、記憶力、判断力、決断力など、あらゆる面から見ても、“学生脳”より“大人脳”のほうがレベルが上なのです。つまり大人の勉強法があるのです」(同)
大人になってからの勉強につまずいている人がいます。30代を過ぎているならば、過去の栄光は一度忘れ、大人になった今の自分の脳に合う勉強法に切り替えていく必要があります。
脳に備わった”脳力”を信じて、人生の幕を下ろす瞬間まで、脳を成長させていきたいものです。本書は、脳の仕組みについて知りたい人に役立つことでしょう。
尾藤 克之(コラムニスト・著述家)
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2年振りに22冊目の本を出版しました。
「読書を自分の武器にする技術」(WAVE出版)