自民党大敗
今回の衆院選の議席数が判明した。自民党は比較第一党となり、公明党との連立政権は事実上、惨敗の結果をもたらしたことになる。前回の拙稿で触れたように、森山幹事長と小泉選対委員長を人身御供にしても、石破茂は総理総裁の立場にこだわるだろう。石破茂とはそう言う男だ。つまらない人間なのだ。
では、今後、政局はどのように動くだろうか?
実は石破茂の思惑としては、解散を決意した時から、今回の結果を想定していただろう。陰謀論的に立憲民主党の野田代表と悪巧みをしていたとは考えにくいが、ずいぶん前から自他共に改革派だとほざいていたが、改革したのは、自民党ではない。石破茂がシンパシーを感じているのは立憲民主党だ。だからこそ、石破茂は本懐を遂げたとも言える。
つまり、短期の自民党総裁として自民党を破壊するという使命を果たしたのだ。立憲民主党は、三顧の礼を持って石破茂を立憲民主党に迎え入れなければいけない。
唯一、石破茂の心残りは、比較第一党としての自民党を残してしまったこと。もう少し頑張れば、立憲民主党が比較第一党になれたのに、惜しいことをした。ここにこそ、石破茂の無念さが染みているだろう。
しかし、これにより、石破茂は野田佳彦にお願いして、大連立に踏み込むことが出来る。そうなれば、石破茂は政権に残ることが出来、野田佳彦内閣が誕生することになるだろう。石破茂にとっては願ったり叶ったりで、閣僚として無事に政治生命を終えることになる。
そして、はずれクジを引かされたのは、自民党の国会議員と、日本国民ということになる。
以上が、頭のおかしい石破茂が思い描く理想の政局動向だ。何せ、石破茂は自分の立ち位置しか見ていない。つまり、石破茂は国民を裏切ったのだ。こんな馬鹿げた茶番劇は、自民党史上かつて無かったかもしれない。
野田佳彦と石破茂はお友達
比較第一党になった自民党としては、来る補正予算に野党の顔色を窺うしかなくなった。補正予算の場合、緊縮財政派の石破の天敵は玉木雄一郎ということになる。増税派の石破は玉木雄一郎とは反りが合わない。
野田佳彦は、いきなりの増税は無いとしても、まず来年の通常国会で日銀の利上げを迫るだろう。実質賃金が上がらない現状に利上げが来れば、庶民の生活は困窮どころか、中小零細にとっては大打撃となるだろう。加えて、最低賃金1,500円になったら、倒産件数が鰻登りとなり、自殺者は信じられないくらいに増加する。
野田佳彦としては、その責任を石破茂か岸田前総理に押し付けるだろう。石破茂の命運を握っている野田佳彦は、それくらいのことは平気でやる。何せ、民主党政権を犠牲にしても安倍晋三に消費増税を迫ったほどの増税派だ。要するに財務省のご機嫌伺いしかしない、国民のことなど眼中にない狂った総理大臣だった。
石破茂も、野田佳彦とやってることは同じだ。自民党の50議席を人身御供にして、緊縮財政、大増税に踏み込もうとしているのだ。野田佳彦同様、国民目線から見れば狂った総理大臣と言えるだろう。
繰り返すが、今回の衆院選の結果に対し、石破茂は何の責任も感じていない。石破茂は、旧安倍派の政治資金規正法上の不記載問題が、ことの発端だと、他責に勤しむ。石破茂は自らの無能を恥じてはいない。自らを無能とは思ってないし、立憲民主党の方向性に与する自分は偉いと考えている。
比較第一党となった自民党の総裁が石破茂のままなら、上記の地獄が来るだろう。だが、石破茂の中にほんの少しでも政治家としての矜持があるなら、自らの進退に自ら答えを出す。つまり自民党の総裁を辞任し、新しい総裁に道を譲る。この場合、非常事態ということもあり、自民党執行部が合議によって次の総裁を選ぶことになるだろう。その場合、候補になるのは誰だろう?
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以後、
・自民党よ何処へ行く?
続きはnoteにて(倉沢良弦の「ニュースの裏側」)。