暗号資産とインデックスファンドに共通する「付き合い方」

sankai/iStock

トランプ大統領が誕生することが決まると共に、暗号資産の価格上昇が大きくなっています。これは暗号資産業界に対する規制緩和を期待した動きです。

代表的な暗号資産であるビットコインは、今月に一時90,000ドルを超え、史上最高値を更新しました。

さらに、暗号資産リップル(XRP)は、この数日で2倍以上に値上がりしています(図表はXRPの動き)。

価格上昇と共にボラティリティー(変動率)も大きくなっており、購入するタイミングをはかりにくい状況となっています。

またビットコインは日本円でも1300万円を超えており、過去の価格と比べると高値警戒感も感じられ、なかなか手が出しにくい状況です。

しかし、暗号資産はアセットクラスの1つとして資産運用の中に組み入れるべきであり、これからでも購入すべきだと私は考えます。

問題は投資するタイミングです。変動が激しい暗号資産の購入方法は、インデックスファンドの投資法と同じで良いと思います。

積み立てで定期的に購入することです。

変動率の高い投資対象を安値で買おうと思っても、下がったところでは買えず、結局「高値掴み」になってしまいます。

であれば、毎月積み立てをして、ドルコスト平均法を実践した方が「ベター」です。

また、通貨分散も大切です。暗号資産の時価総額に応じた通貨分散を行えば、株式のインデックス運用と同じように「暗号資産のインデックス運用」が実践できます。

株式市場も暗号資産市場もこれから大きく下がる局面があるかもしれません。

しかし、そのようなタイミングでも投資を続けていくことが、最終的には最善の結果をもたらすと考えています。暗号資産に関しては食わず嫌いの人も多いと思いますが、マーケットの動きに素直に耳を傾けるべきです。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2024年11月17日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

アバター画像
資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。