勉強、仕事の課題は「体力」が解決する

黒坂岳央です。

頭脳労働をする現代人にとって、仕事や勉強の成功とは「情報力、知力」といったパラメータばかりを考えがちだ。確かにその要素は否定しない。

しかし、今年に入ってパーソナルトレーナーをつけ、本格的に筋トレやエアロバイク、トレッドミルを使って体力増強をするようになって気付いたことがある。それは「体力」はすべての土台であるということだ。

肝心の情報力や知力も、体力がなければ行動を起こすことにつながらない。とにかく体力が重要だ。

Georgijevic/iStock

気持ちは体力と繋がっている

前向きに頑張る、リスクを取って挑戦する、という姿勢について「気合根性」と考える人や、「メンタルマネジメントが必要」と考える人は少なくない。だが、個人的には「まず体力」と考えている。なぜなら気力も体力も根っこはつながって連動しているからだ。

病気で苦しい思いをしている時は、どう頑張っても前向きな発想はできない。下手をすると「自分の人生、何一ついいことがなかった。このまま消えてしまいたい」といったような、人生丸ごと悲観的に捉えるような極端な思考に陥ることもある。

しかし、睡眠時間は十分で体を動かして元気ハツラツの時に、後ろ向きな考えをすることもまた難しい。人間は高度な知的活動ができる生命体であると当時に、体を動かして元気なら自然に気持ちも前向きになるという原始的な側面も同時に持ち合わせている。気力の充実をするなら運動習慣を作り、体力を作ればいい。

体力をつけて激変した

筆者は元々、運動が大嫌いなインドア派だったが、コロナ禍のステイホームで完全な引きこもり生活に近くなってしまった。色々と運動を試しながら、今年から本気で運動を始めたが誇張抜きで人生が変わった。

これまでは午前中、ハードに頭を使うと午後は使い物にならないことが多かった。そのため、物書きなどクリエイティブな作業をして過ごし、午後は頭を使わない単純な作業の動画編集やデータ処理をして過ごす事が多かった。夏場は疲れやすく、必ずと言っていいほど昼寝をして午後の仕事をしていた。

だが、今年の後半からは昼寝無しで午後も執筆活動が続けられることに気付いた。こんな事は過去になかった現象なので驚いてしまった。振り返っても運動をスタートさせた以外に理由が見つからない。運動習慣で疲れにくくなったのだ。

さらに体力をつけることのメリットはこれで終わらない。子供に付き合って公園で一緒に遊んでも疲労感がない。旅行へ出かけて1日2万歩近く歩いても疲れを感じないのだ。振り返ると20代の頃の方が今より疲れやすかった。当時は万歩計をつけていたが、1万歩くらい歩くと必ず休憩していたのでまさか40代でこれほど体力がつくとは思わなかった。

体力をつけるメリットはシンプルに活動時間が伸びる点にある。仕事も勉強も疲れ知らずで長時間集中できるなら、トータルでのパフォーマンスは当然高くなる。体力をつけて損をすることは何一つない。日中、運動をすれば入眠も速やかで途中で目が覚めることもないので良いことづく目だ。仕事や勉強で結果を出したい人は、体力増強を考えてみてはいかがだろうか。

 

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ビジネスジャーナリスト
シカゴの大学へ留学し会計学を学ぶ。大学卒業後、ブルームバーグLP、セブン&アイ、コカ・コーラボトラーズジャパン勤務を経て独立。フルーツギフトのビジネスに乗り出し、「高級フルーツギフト水菓子 肥後庵」を運営。経営者や医師などエグゼクティブの顧客にも利用されている。本業の傍ら、ビジネスジャーナリストとしても情報発信中。