土砂降りに傘を貸してくれた人のことは一生忘れない

人生におけるピンチというのは誰にでもあるものです。大きな成功を手にしている人はその裏で努力だけではなく、大きなリスクを取っています。そんな時に思った通りにいかず、心細くなったり経済的に窮地に追い込まれたりすることは珍しくありません。

私自身も今までに「もうダメかもしれない」と思うような窮地に陥ったことが何回もありました。そんな時に自分自身の努力や心の持ちようも大切ですが、周囲の人たちからのサポートが心の支えになったことも珍しくありません。

多くの人は人が窮地に陥ったり、不祥事を起こしたりするとその人から去っていきます。私も会社を辞めて独立しようとしたときに助けてくれた人もたくさんいましたが、静かに去っていく人も少なくありませんでした。

また、仕事でのトラブルが起こった時も、私の前からサッといなくなってしまうような残念な人もいました。

平時の晴れている時には無くても良いと思っている傘も、土砂降りになった時に貸してくれたら本当にありがたいと思います。そして、そんな人のことは一生忘れません。

それと同じように、人の気持ちのありがたさを痛感するのは、人生が順風満帆な時ではなくうまくいかなくて困っている時です。

私も資産デザイン研究所を創業して、自分で会社経営をすることに対する不安でいっぱいだった時に親身にアドバイスを頂いた方へのご恩はこれからも一生忘れません。逆に、そんな時に離れていった人たちの顔も同じように忘れないと思います。

自分がされて嬉しかったことは人にもするようにする。自分がされて悲しかったことは人にはしないようにする。

相手の気持ちに立って考える習慣は、つい忘れがちになりますが、自分がうまくいっている時こそ忘れてはならないと自分を戒めています。

RomoloTavani


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2025年1月8日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。