「過去と他人は変えられない」ことを忘れている人が多すぎる

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仕事でもプライベートでも、そして投資でもこれまでたくさんの失敗をしてきました。失敗は少ないに越した事はありませんが、失敗したことに後悔はありません。失敗があったからこそ、それ以上の成功も手に入れられたと前向きに捉えています。

それよりも忘れてはならないのは、失敗とは過去に起こったことの結果です。だから今更後悔したところで結果が変わる事はないという事実です。

失敗を教訓にして、次に活かすことは大切ですが、失敗そのものも悔やむことには意味は無いのです。

また、最近のSNSを見ていると、ヒステリックに他人への攻撃をしている人たちがたくさんいます。

中居正広さんの問題でも本人をバッシングし、フジテレビの関与が疑われると今度は経営陣やアナウンサーにまでその対象を広げていく。

あるいは政策に不満のある政治家に退陣要求をしたりしている人もいます。

確証もなく勝手な憶測でコメントするのを横目で見ていると、やっている本人は楽しいのかもしれませんが、ほとんど意味のない行為です。

私も今の日本の政治に対しては言いたいことがたくさんありますが、敢えて行動しようとは思いません。なぜなら他人を変えることはできないからです。赤の他人であればそれはなおさらです。

むしろ、根拠なき誹謗中傷は名誉棄損で訴訟されるリスクがある危険な行為とさえ言えるのです。

「過去」や「他人」に自分の興味を向けている人を見ると、「過去と他人は変えられないが、自分と未来は変えられる」という大切な言葉を知らないのかなと思ってしまいます。

過去を後悔して、くよくよする前にこれからの将来に何をするかを考える。他人の批判や揚げ足取りをする前に、自分がどう行動すべきかを考える。

このような発想の転換がネガティブな人生から、ポジティブな人生に変えるきっかけになるのです。

「過去と他人を変えようとする」のは、もうやめて「自分と未来を変える」ことにエネルギーを割くべきです。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2025年2月6日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。