60歳を超えたら年1回の人間ドックでは不十分

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毎月メディカルチェックを受けている銀座のクリニックで腸内年齢を測定してもらいました。

 

これは、便を分析してもらい腸内にある菌の種類や数を計測してもらって、年齢を推定するものです。

私の腸からは炭水化物を主食とするDNAが見つかり、また海藻を分解するプレビウス菌も見つかりました。つまり、ワカメなどの海藻も腸内で消化されてしまい、ダイエットにつながらない可能性があるのです。

また、シヤッテレラ菌も少量ですが、見つかりました。この菌は自閉症の子供から見つかる確率が高い菌だと言われています。大人の場合は、まだわからないそうですが、その傾向があるのかもしれません。

腸内年齢は65歳ということで、自然年齢よりも少し高い判定が出ました(写真)。これは飲酒も関係しているようです。

一方で、別の検査では肺機能の年齢評価が77歳と出ました。原因はわかりませんが、可能性としては子供の頃の受動喫煙が影響しているのかもしれないとの診断です。

さらに心臓の検査では、推定年齢が30歳と出ました。どうやら心臓の機能だけはかなり良いようです。

このように、血液検査のような全体をざっくり調べる方法ではなく、それぞれの臓器の機能を一つ一つ丁寧に調べていくことで、自分がこれからやるべき健康管理について知ることができます。

血液検査や体組成の計測も毎月行い、医師にすべてのデータから全体を総合的に判断した評価をフィードバックしてもらいます。

自分の自然年齢(実年齢)を気にする人がいますが、意味がありません。大切なのは「体年齢」です。

毎日の生活習慣を改善して、それが検査数値にどのように影響するかをチェックする。その繰り返しによって、きめ細かな健康管理が行えるのではないかと思います。

経済的な負担はかかりますが、60歳を超えたら人間ドックに年1回行くだけでは不十分です。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2025年2月7日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。