年々小さくなっていく「海外旅行への憧れ」

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今週は香川県から関西を経由して旅行をしていたため、東京にはほとんどいませんでした。ようやく帰ってきたと思ったら、今度は熊本に来週から出かける予定です。

海外旅行も年に5~6回は出かけていますが、正直言って海外旅行に対する興奮や情熱は以前に比べて小さくなり、国内旅行の方がテンションが上がることが多くなりました。

まず海外旅行は移動に時間と手間がかかります。日本の空港は洗練されていて入出国はスムースですが、海外では入国にパスポートコントロールに時間がかかったり、出国時のチェックインの長い行列が出来たりとストレスが溜まることが少なくありません。

また、アメリカや欧州はフライト時間がかなり長くなります。以前は楽しみにしていた機内の食事やワインもそのクオリティが年々下がってしまったせいもあり興味が無くなり、最近はヒンドウーミールをリクエストしたりして、何とかテンションを上げるようにしています。

現地に着いても同じです。初めて行った時には新鮮だった街並みも何回か行けば当たり前の情景になってしまいます。最初にアメリカに行った20代の時の興奮は今でも鮮明に覚えていますが、今や何も感じなくなりました。

エッフェル塔やサグラダファミリアのような有名観光地に行って写真を撮るといった観光スタイルにも興味が無くなりました。

最近の旅行の興味はもっぱら食と酒です。

国内の旅行に行くと、それぞれの地域の特色ある食が楽しめ、それに合わせたお酒も味わえます。

海外でも独自の食文化が各地にありますが、フレンチやエスニックなお料理はたまには良いですが、毎日では飽きてしまいます。それよりは、脂質が少なくさっぱりとした味わいの和食の方が好みです。

お酒もフランスのワインを飲むなら同じ価格で素晴らしい日本酒や日本ワインが手に入ります。フランスワインはレストランでは1本3万円くらいは出さないと満足できるものにはなかなか出会えず、手軽に手が出せません。

今回は京都と大阪で4泊5日で昼と夜に全て飲食店を事前予約して、そば、フュージョンイタリアン、中華、和食、焼き肉、アレンジ韓国料理など様々なジャンルのお店を巡り、飽きることがありませんでした。

フランスやイタリアのような美食の国であったとしても、海外に行ってこのようなスケジュールで食べ歩きたいとは思いません。

関西には6月にまた出かける予定を立てています。年齢のせいもあるのかもしれませんが、旅行に関しては「海外旅行への憧れ」が無くなって、年々国内回帰が進むことになりそうです。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2025年2月22日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。