アメリカのOpenAIが2025年3月25日に公開した最新の画像生成機能により、ChatGPTでより詳細な指示に基づいて画像を作成できるようになりました。この新機能を使って、スタジオジブリの作品を模倣した「ジブリ風」の画像がSNS上で急速に広まり、多くの利用者が自身や家族、ペット、政治家などの写真を「ジブリ化(ジブリフィケーション)」して投稿しています。
ChatGPTに描いてもらった。ジブリ風、ドラえもん風、北斗の拳風。どれも1分くらいで。すごすぎる。。。 pic.twitter.com/Ccc1CC9AwO
— 前澤友作 (@yousuck2020) March 26, 2025
OpenAIは、この機能について「指示に厳密に従い、文字も正確に再現できる」と説明しており、視覚的なコミュニケーションを容易にすることを目的としています。一方で、ジブリ風の画像が著作権上の問題を引き起こす可能性が指摘されています。
生成AIで“ジブリ風”画像生成しSNS投稿 疑問や懸念の声もhttps://t.co/7yci0dOVJ0 #nhk_news
— NHKニュース (@nhk_news) March 27, 2025
OpenAIは「現存するアーティストのスタイルで画像を生成する場合は制限をかけている」としており、宮崎駿監督個人ではなく、スタジオジブリという制作スタジオ全体の作風を参考にしていると説明しています。
「ジブリ風画像! 著作権侵害の可能性!」みたいな記事がヤフトピに上がるたびに「いや絵柄は著作権の対象じゃないんですよ」と専門家としてコメントするのですが、
どう見てもボクへのヘイトが溜まってくるのでだるい。マスコミはもう少し調べてから報じてほしい— 篠原 修司 (@digimaga) March 28, 2025
SNSでは歴史的な事件をモチーフにしたジブリ風画像を投稿するなど、政治的文脈でも使用されており、一部からは「宮崎監督の長年の芸術が軽んじられている」との批判も出ています。
I’m having way too much fun with these. Any ideas? pic.twitter.com/WMncbpxodE
— Adam Wren (@G0ADM) March 26, 2025

また、スタジオジブリから著作権侵害の警告文書が出されたとする偽情報も拡散しましたが、ジブリ側は「そのような文書を出した事実はない」と否定しています。
AI生成の偽画像 投稿相次ぐ中 ジブリの偽の警告文書が拡散https://t.co/J75GFRIza4 #nhk_news
— NHKニュース (@nhk_news) March 28, 2025
なお、今回のアップデートで登場した「GPT-4o」は、さまざまなアニメスタイルに対応可能で、ジブリ風以外にもさまざまな画像・動画を生成できる性能を持っています。ちなみにジブリ風の画にすることを「ジブリフィケーション(Ghiblification)」と言うそうです。
Chat GPT使って画像をジブリ風にするの海外でも大流行してるので、この24時間以内にポストされたネタのスレッド。
ちなみにジブリ風にすることを海外では「Ghiblify(ギブリファイ)」って言うらしい。 pic.twitter.com/mwmWNPYGe3
— ❖ ken|旅するデザイナー @南米バンライフ旅 (@ken_tbdz) March 27, 2025
OpenAIのサム・アルトマンCEOは、「GPT-4o」の画像生成機能の人気により同社のサーバーに過剰な負荷がかかっており、GPUが“溶ける”ほどの状態になっていると発言しています。
OpenAIがChatGPTの新画像生成機能が「GPUが溶ける」ほど人気と発言、一時的に制限を設けざるを得ない状況https://t.co/5kcIwsxeW0
— GIGAZINE(ギガジン) (@gigazine) March 28, 2025
また、画像生成AIの進化とともに、著作権に対する懸念や利用者のモラルに関する議論も深まっており、OpenAIはユーザーに対して知的財産権を侵害しないよう利用規約で求めています。
反AI「ジブリ風は著作権侵害!」
AI推進派「絵柄は著作権の保護対象にならない!」
すごい人「この絵がジブリに似てる? 目がどうかしてるんじゃないか? ジブリに対して失礼」— 篠原 修司 (@digimaga) March 29, 2025
さっそく編集部も試してみました。

(右)GPT-4oにより作成






