晴れの海に囲まれた夏の島・宮崎青島を歩く

仕事で宮崎に来ました。仕事は終わったのですが同行したメンバーが、せっかく宮崎に来たから観光したいということだったので翌日はオフとして宮崎県を観光することにしました。

宮崎の観光地といえば、やはり青島。

宮崎市南部に浮かぶ小島で古くから宮崎の観光地として知られています。学生時代に来たきりなので約30年ぶり。前に来たときに比べて道がきれいになった気がします。天候に恵まれて潮風が気持ちがいいです。

青島につながる橋を渡ります。左右両側に広がるのは青島名物の「鬼の洗濯板」。正式には隆起海床と奇形波蝕痕と言って、青島を含めた日南海岸沿いによく見られます。元々あった山が海に沈み、少し隆起して再び海上に現れたあと、雨風にさらされて柔らかい部分だけが削られた結果、硬い砂岩層のみが残りました。それが波状岩となって見事な景観を見せてくれているのです。

景観を楽しんでいる間に青島に上陸。青島の中央にある青島神社にやってきました。

青島神社は日向神話で有名な海幸山幸のうち、山幸彦を祀る神社です。山幸彦が海神宮(わだつみ)から戻った際に青島に上陸し、ここを住まいとしたとされています。ちなみに昨年私が訪ねた鵜戸神宮はこの南にありますが、こちらは山幸彦と結婚した海の神である豊玉姫が、神武天皇の父親にあたる鵜葺草葺不合命(うがやふきあえずのみこと)を出産した場所で、この辺りは日向神話ゆかりの地が数多くあります。「宮崎」も神武天皇が宮を置いたことから名付けられた地名です。

529 日向灘の岩窟に神宿る神社・鵜戸神宮|ミヤコカエデ(Miyako Kaede)
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青島神社はさまざまなお守りがあります。インパクトがあるのは大きく「男」「女」と書かれた男守と女守。できる男、輝く女性になれるお守り、らしいです。

こちらのお守りは巨人軍の選手も持たれているそうです。

巨人の選手は毎年宮崎でキャンプをしていますが、キャンプ入りの日に青島神社でお参りをしています。今年も優勝を祈願してお参りをしていました。

太陽が眩しい

青島は一周800mほどの小さな島。遊歩道が整備されていて気持ちよく散歩することができます。

島をぐるっと取り巻く鬼の洗濯板は青島神社のある側の反対側でも見ることができます。ちょうど引き潮の時間だったようでダイナミックな景観を望むことができました。

青島はビロウなどの亜熱帯性植物が多く生えています。亜熱帯の植物が自生する場所としては、青島が北限になるそうです。黒潮の影響で海が暖かい空気を運んでくるからでしょうか。沖縄に行かなくても南国の空気が十分味わえます。

海幸山幸の像。

天気に恵まれて気持ちいい散歩になった宮崎・青島散歩。これから夏本番はもっと南国宮崎らしい太陽の眩しい季節を迎えます。宮崎空港からもすぐアクセスできる交通の便もいい場所ですので宮崎にお越しの際はぜひぐるっと散歩してみてください。


編集部より:この記事はトラベルライターのミヤコカエデ氏のnote 2025年5月17日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はミヤコカエデ氏のnoteをご覧ください。