イラン、米軍基地にミサイル攻撃:トランプ大統領は事前通告に感謝の意?

イランは24日未明(日本時間)、アメリカによるイラン核施設への攻撃への報復として、中東カタールのウデイド米空軍基地に対し、短距離および中距離弾道ミサイルによる攻撃を行いました。イランはこの攻撃が「破壊的かつ強力なもの」だと発表し、国際法違反への対抗措置だと主張しています。

しかし、アメリカ国防総省やカタール政府によると、人的被害はなく、ミサイルは迎撃されたとしています。事前にイランはアメリカやカタールに攻撃を通告していたとされ、この攻撃が抑制的で、象徴的な意味合いを持つと見ています。

トランプ大統領もSNSで「事前通告に感謝する。命が失われずに済んだ」と述べ、イランが対話の余地を残していることを評価しました。

イランは、われわれが予想し、非常に効果的に対抗してきた非常に弱い反応で、核施設のわれわれの抹殺に公式に反応した。発射されたミサイルは14発で、13発は打ち落とされ、1発は脅威とならない方向に向かっていたため「自由」にされた。アメリカ人に被害はなく、ほとんど損害がなかったことを報告しておく。そして何より重要なのは、イランがこれで“気が済んだ”ようであり、今後さらに憎しみが広がらないことを願う。イランが早期に通告してくれたおかげで、人命が失われることも、負傷者が出ることもなかった。おそらくイランは今、地域の平和と調和へと進むことができるだろう。この件へのご配慮に感謝する!

一方、イランの最高指導者ハメネイ師は「侵略には決して屈しない」と強調し、報復の継続を示唆しました。イラン側は、さらなる対話の条件としてアメリカとイスラエルによる攻撃の停止を求めています。

イラン国民とその歴史を知る者なら、イランという国は降伏するような国ではないと知っている。

また、この一連の動きが原油市場にも影響を与え、WTI原油先物価格は一時6%以上下落しました。攻撃が限定的で中東の原油供給に大きな影響を与えなかったとの見方が背景にあります。

https://twitter.com/YasLovesTech/status/1937252064280948827

この攻撃が「エスカレーションを伴う出口戦略」の一環であると分析しており、イランが国内外に強硬姿勢を示しつつも、さらなる衝突を回避するための布石であった可能性も考えられます。

イラン最高指導者ハメネイ師 イラン国営IRNA通信より