見るに堪えない石破政権の茶番劇

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石破陣営がまた何か言っているらしい。
総裁選になったら7条解散らしい? 笑わせる。

昔、田中角栄が「政治は数だ」と言った。今は違う。「政治は恫喝だ」らしい。

総裁選を前倒しするなら解散するぞ、と。天皇陛下への解散の申し出を、党内の権力闘争の道具にする。これを「憲政の常道」から外れているなんて上品な言葉で済ませていいのか。

いや、これは暴挙だ。

知人の政治記者(まあ、某大手紙のアイツだが)が酒の席で言っていた。「石破さん、追い詰められると必ず変な手を打つんですよ」と。なるほど、これか。

でも待てよ。党内にもちゃんとした人はいる。

自民党の最高決定機関は総裁じゃない。党大会だ。年に1回の、あの退屈な党大会。それが開けないなら両院議員総会。3分の1の議員が「やろうぜ」と言えば開ける。そこで党則を変えちゃえばいい。

実際、私が聞いた話では(まあ、飲み屋の与太話かもしれんが)、すでに議員の名簿集めが始まっているとかいないとか。「石破降ろし」の署名みたいなもんだ。集まるかって? 集まるでしょ、普通に。だって、みんなウンザリしてるもの。

ここからが面白い。いや、笑えないか。

仮に、解散を打って、でも党から総裁の座を剥奪されたらどうなるか。総理大臣石破茂、しかし自民党総裁は別の人。選挙は新総裁が仕切ることになる。

でも、そうなる可能性が、ゼロじゃない。
これ、コメディ? ホラー? 私にはもう分からん。

ある政治学者が言っていた。「日本の政治は歌舞伎だ」と。役者が決まっていて、筋書きも決まっている、と。でも今のこれは歌舞伎じゃない。

で、国民はどうなる?
ちょっと真面目な話をしよう。いや、できるかな。

この茶番劇の間、誰が国を動かすんだ? 物価は上がり続け、年金は実質目減り、若者は将来に希望を持てない。そんな中で、永田町の連中は権力ゲームに興じている。

実は先月、地元の商店街を歩いていて気づいた。シャッターを下ろした店がまた増えていた。店主の一人は、私の高校の先輩だった。「政治に期待しても無駄だから」と、力なく笑っていた。

これが現実だ。結局、何も変わらない。書いていて虚しくなってきた。

結局さ、誰が総理だろうが、この国の政治は変わらないんじゃないか。いや、変わるか。もっと悪くなる方向に。

でも、それが現実になりかねない。
反党行為で除名? もう、どうでもいい。好きにしろ。

ただ、一つだけ言いたい。

恥ずかしくないのか? 鏡を見て、自分の顔を直視できるのか?
「国民のため」なんて言葉、よく口にできるな。

もう夜中の2時だ。書き始めたときは、もっと冷静に分析しようと思っていた。データも調べた。過去の事例も確認した。でも、書いているうちに、馬鹿馬鹿しくなってきた。

明日、いや今日か、また国会では茶番が続くのだろう。メディアは「政局」だの「駆け引き」だのと報じるのだろう。評論家は難しい顔をして「憲政史上」なんて言葉を使うのだろう。

最後に一つ。もし本当に「野良総理」が誕生したら、ギネスブックに申請したらどうか。
「世界でも類をみない総理大臣」として。

いや、これは言い過ぎか。でも、言い過ぎじゃないような気もする。
どっちでもいいか。

(勢いで書いた。明日読み返したら後悔するかもしれない。でも、もう編集部に送信する)

尾藤 克之(コラムニスト・著述家)

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