学歴詐称問題で追及すべきは伊東市より「東京都」

連日ワイドショーを賑わしている静岡県伊東市のタクボンこと田久保真紀市長(写真)は自身に対する不信任決議を可決した市議会を解散するという決断を行いました。

これにより伊東市は市議会議員選挙を行うことになり、混乱に拍車がかかることになりそうです。

伊東市の市長の学歴詐称問題の背景には地元のメガソーラー事業や図書館建設などの利権が絡んでいるとの話もあります。学歴詐称に関しては素直に事実を認め、市民のためになる政策論争をしてほしいものです。

大学側から除籍されていると言われているにもかかわらず、市長が頑なに学歴詐称を認めないのは東京都知事のあの方の前例を見ているからかもしれません。

東京都知事も同様の学歴詐称疑惑を持たれ、マスコミからも激しく追及されました。

最終的にカイロ大学ではなくエジプト政府から卒業したとのコメントが出されマスコミの追及は鎮静化しました。

東京都の問題は伊東市に比べはるかに根が深いといえます。エジプト政府からのコメントによってエジプトに対して大きな借りを作ることになり、それが東京都の政策に波及する懸念があるからです。

小池百合子東京都知事SNSより

先月東京都はエジプト・日本経済委員会(JEBC)と「エジプト人労働者の日本での雇用に有益な研修及び情報提供に関する協力に係る合意書」を締結していると報じられています。

東京都知事の学歴問題がこのような契約に影響しているとは言いませんが、都民の利益より自らの保身のために特定の国の人たちを優遇しているという疑惑を持たれるような事はあってはなりません。

マスコミは伊東市の問題ばかりにフォーカスしていますが、同時に東京都の問題も報じて欲しいものです。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2025年9月11日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。