新浪剛史氏が経済同友会の代表幹事を辞任したことは、経済界に大きな衝撃を与えた。30日に開かれた理事会で処遇を議論し、意見は割れたが、最終的に新浪氏自身が辞任を申し出て、理事会が受理した。新代表幹事が決まるまで、日本たばこ産業会長の岩井睦雄副代表幹事が職務を代行する。任期途中での退任は極めて異例であり、経済同友会トップとしての信頼失墜が辞任の最大の理由となった。
- 30日の経済同友会理事会では、代表幹事としての処遇をめぐり意見が真っ二つに分かれ、組織分裂の危機が生じた。
- 本人から辞任の申し出があり、理事会が受理したことで混乱は収束した。新代表幹事が決まるまでは、日本たばこ産業会長の岩井睦雄副代表幹事が代行する。
- サントリーホールディングス会長を9月1日に辞任した後も、代表幹事については同友会の判断に委ね活動を自粛していた。
- 同友会の倫理審査会は「辞任を求める勧告が相当」と結論づけ、公益法人トップとしての資質に疑義があると判断した。
- 記者会見で新浪氏は「やりたいことがあった。悔しい」と心境を述べつつ、「このままでは同友会に大きな分裂を起こす」と説明した。
結局、サントリー会長辞任に続き、経済同友会代表幹事の辞任という異例の展開となった。薬物問題そのものよりも、社会的信頼の失墜と組織の分裂回避が決定的な要因となり、経済界の要職から退く形となった。

新浪剛史経済同友会代表幹事の記者会見 同会HPより






