「サナエノミクス」と「維新ノミクス」でどうなるか?

高市氏首班指名か?

自民党総裁選後、下記の様に紆余曲折の末ようやく首班と新政権の枠組みが見えて来た。

2025年10月4日(土)昼: 高市氏総裁選出
2025年10月10日(金)朝:公明連立離脱表明  中国からの指示?
2025年10月12日(日)昼頃:玉木氏優柔不断  条件闘争?
2025年10月15日(水)夜:維新連立示唆(副首都・社会保障改革が絶対条件)
2025年10月17日(金)朝:絶対条件に議員定数削減も追加  橋下氏の介入?
2025年10月18日(土)昼:高市氏、定数削減呑む  呑むんかい!どうせ否決との読み?
2025年10月18日(土)夜:玉木氏も定数削減に賛成表明  お前も呑むんかい!?
2025年10月21日(火)昼:高市首班か?  今ここ

公明の離脱表明だけでなく、各局面で高市氏阻止へ向けた中国の影がチラついたと見るのは筆者の妄想だろうか、もしそうとも言い切れぬのなら土壇場で引っ繰り返る可能性もまだ残っているかも知れない。

サナエノミクス vs 維新ノミクス

さて、生臭い政局話は一先ず置き、高市氏が衆院で維新等からの得票で少なくとも相対多数となり無事に首班指名されて自維政権(閣外協力)となった場合、最も注目されかつ両者の違いがあるのは経済政策である。そこでAIのGrokに整理してもらい、筆者が少々手を加えたものを下記に示す。

サナエノミクス(以下、サ)と維新ノミクス(以下、維)の項目別政策対比

【基本理念】
サ:国家安全保障と経済政策を一体化、国家主導の成長投資
維:小さな政府、民間主導の経済成長

【財政スタンス】
サ:プライマリーバランス凍結、積極財政
維:歳出削減(20%超目標)、財政規律重視

【消費税】
サ:消費税廃止には明確に反対、軽減税率の維持を支持。家計負担軽減は社会保険料減税を優先し、消費税改革は連立協議での維新の主張に一部譲歩の可能性
維:食料品の消費税を2年間0%(即時実施)、中長期的に全品目で8%への統一を目指す。2025年参院選マニフェスト「維新八策」で家計負担軽減を最優先

【その他の税制・社会保険料】
サ:社会保険料減税(手取り3分の2確保)。給付付き税額控除導入に向け2、3年かけ設計
維:所得税・法人税大幅減税、社会保険料軽減、ベーシックインカム段階的導入。給付付き税額控除を低所得層支援の補完策として検討(「維新八策」の税制改革に含意)

【成長戦略】
サ:防衛・半導体・内需に重点投資(半導体に10兆円、地方創生5兆円)
維:規制緩和、デジタル・環境分野の新産業創出(万博後全国展開)

【行政改革】
サ:特になし(国家主導の投資優先)
維:行政スリム化、公務員身分保障廃止

【雇用・経済効果】
サ:短期成長率2%(デロイト試算)、半導体投資で雇用創出
維:中長期成長率1.2%(デロイト試算)、民間活力で雇用創出

【リスク】
サ:インフレリスク、債務残高増大
維:歳出削減による社会保障圧迫、格差拡大

【円安・物価対策】
サ:為替介入強化、外国人受け入れ制限で内需保護
維:時限的食料品消費税0%で家計支援

上記の様に筆者は、サナエノミクスに一番不足しているものは、冗費の削減、歳出改革であると考える。

維新ノミクスがそれを補い両者止揚して合となすのか、あるいは不協和音が増幅して空中分解するのか? 首班指名を巡る政局が収まれば、これらが内政で国民が着目し判定すべき最大の課題となるだろう。