高市早苗内閣、発足時支持率71%の好スタート

高市早苗内閣が船出しました。

読売新聞の全国世論調査によると、内閣支持率は 71。歴代でも 発足時5位 にあたる高水準で、予想を上回る勢いのスタートとなりました。

この数字は、石破政権(52%)や岸田政権(55%)を大きく上回るもの。女性初の総理という話題性だけでなく、「政策を前に進めてくれそうだ」という実行力への期待も感じられます。

また、今回の調査では 若年層や男性層の支持が特に高く、連立を組んだ 日本維新の会も支持率がほぼ倍増

連立による露出効果が確実に成果を出しており、「連立はすでに成功」と見る向きもあります。

支持率は“ストックできない”資産。ここからが本当の勝負

ただ、ここで忘れてはいけないのは――支持率というのはストックできないということです。

ビジネスの売上や資産のように貯めておけるものではなく、あくまで“瞬間風速”の指標。今日の71%が、来月も続く保証はどこにもありません。

一時的な注目や期待で上昇した数字をどう定着させるか。

つまり「フローの人気を、ストックとしての信頼に変えられるか」が、政権・連立双方に問われる最大の課題です。

維新にとっても、今回の支持率上昇をゴールではなくスタートと捉える必要があります。短期的な露出や話題で終わらせず、政策実現力と現場での実績で評価を積み重ねていく――まさに“長期戦”の構えが求められます。

高支持率の光と影

もちろん、高い支持率は政権にとって最大の推進力です。

国民の期待があるうちに、構造改革・財政再建・社会保障の見直しなど、これまで“手をつけづらかった”テーマにも踏み込めるチャンスでもあります。

ただし、勢いが強いほど“解散風”も吹きやすい。

「今なら勝てる」「この人気のうちに選挙を」という永田町特有の空気が動き出すのは時間の問題でしょう。

高市政権にとっては、政策遂行と選挙戦略、どちらを優先するか――難しい舵取りを迫られる局面でもあります。

人気を信頼に変えるために

今回の71%という数字は、間違いなく好スタートです。

しかし、支持率は「結果」ではなく「出発点」。

人気というフローの資本を、信頼というストックに変えていくために――一つひとつの政策成果、説明責任、そして誠実な政治姿勢が問われます。

連立を組んだ維新にも「一時の風」ではなく「持続的な改革力」を示すため、地に足のついた政策提案と実行を期待したいと思います。

高市早苗首相 首相官邸HPより


編集部より:この記事は、前参議院議員・音喜多駿氏のブログ2025年10月22日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。