「ピェンロー鍋」はなぜ美味しいのか?

ピェンロー鍋という鍋料理を知っていますか?元々は中国の素朴な鍋料理だったものですが、舞台美術家の妹尾河童さんが自宅で友達を招いたパーティーで出していたものがエッセイなどで紹介され、それが評判となって広まったものです。

料理雑誌のdancyuのサイトにそのレシピが掲載されていますが、読者支持率ナンバーワンになったという大人気のレシピです。

白菜、しいたけ、春雨、豚バラ肉、鶏もも肉、ごま油だけを使って誰でも簡単に作ることができます。

材料はスーパーで売っている普通の食材で充分です。逆に高級なお肉は使わない方が素朴な味わいが楽しめます。

ただ、私は一味だけはこだわって、向井珍味堂の一味を取り寄せて使っています。ピェンロー鍋以外にも使える深みのある香りと辛みのある一味です。

この鍋を美味しく食べるポイントは自己流にアレンジしないでレシピに忠実に作ることです。違う肉を使ったり、にんじんやネギ、豆腐といった余計な具材を勝手に足してはいけません。

作り方は極めてシンプルです。一晩かけて出汁を取った椎茸のスープに具材を入れて、ごま油をかけるだけ。後は自分の好みで塩と一味で味付けをして食べます。

ピェンロー鍋の面白いところはレシピが厳格なのに食べ方が自由であることです。味付けは自分の好みで変えることができ、全員で同じものを食べる必要はありません。

一味を入れたり、塩加減を変えることで自分の好みの味付けで最後まで飽きずに楽しむことができます。

鍋なのに味付けは自己責任。だから自分好みに仕上げることができて、美味しく食べることができるのです。

また、スープは飲まないで大切に取っておき、具材だけを食べるようにします。

そして最後にご飯を入れてお粥のようにして食べるとお腹も心も満タンになれる幸せレシピです。

家で作る鍋は寄せ鍋やすき焼きなどマンネリ化しやすいものです。

ピェンロー鍋は子供から大人まで美味しく食べることができ、白菜やしいたけなどの健康的な食材をたっぷり取ることができます。

今週寒くなってきたので今シーズン初めてのピェンロー鍋を食べました(写真)。写真はインスタ映えせず地味ですが、味はピカ一です。これだけのリーズナブルな価格で、これだけの満足度が得られる鍋は他にはないと思います。

騙されたと思って1度作ってみてください。ただし、我流でアレンジしないでちゃんとレシピに忠実に作ってくださいね。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2025年12月19日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。