衆院選公示前日の党首討論で、高市早苗首相が国民民主党に連立の可能性を示唆した発言が注目を集めている。衆院選後の連立について問われた高市首相は、国民民主を念頭に「以前から打診は続けてきた。私が掲げる『責任ある積極財政』とも相性が良い」と述べ、連立参加に含みを持たせた。自民・維新連立による与党過半数を勝敗ラインとして掲げてきた中で、選挙終盤に政権枠組みの再編に踏み込む姿勢は、与党側の弱気と迷走を露呈したとの批判も出ている。
- 高市首相は26日、日本記者クラブ主催の党首討論会で、国民民主党の玉木雄一郎代表に向けて「公開プロポーズ」とも取れる発言を行い、選挙後の連立の可能性に言及した。
- 自民党は公明党との長期連立を解消し、維新との連立に軸足を移した後、今回の総選挙で「自維で過半数」を目標として掲げてきた。
- 高市首相は「与党で過半数」を勝敗ラインとし、達成できなければ退陣すると明言しているが、自維だけでは過半数到達は困難との可能性も低くない。
- そのため国民民主を与党側に引き込む動きが浮上したが、公示直前に政権枠組みの組み換え可能性を示唆したことで、有権者に対する説明責任の欠如との批判が出ている。
- 「自公から自維に変わった連立の信任を総選挙で問う」としていたにもかかわらず、選挙期間中にさらに新たな連立構想に言及した点が批判されている。
- 国民民主は前回総選挙後にキャスティングボートを握った経験があり、玉木代表は今回も「自維が過半数割れになった後に自分の番がくる」と見ているとの観測が出ている。
- 中道改革連合が比較第一党になった場合は細川連立の再来のような「非自民連立政権」の可能性も取り沙汰され、その場合は高市首相が退陣するとの見方もある。
- こうした連立再編の含みを選挙戦序盤で示すことは、場当たり的対応であり、政権の求心力不足を自ら示してしまったとも言える。
与党側は過半数確保の戦略に苦心しており、総選挙後の政権枠組みが不透明なまま選挙戦に突入する構図となっている。選挙中に政権構想の組み換えを示唆する姿勢は、政策選択と政権選択の明確性を損なうとの批判が強まっており、結果次第では政界全体の構図を揺るがす政局となる可能性もある。

日本記者クラブ主催党首討論会で発言する高市首相






