米司法省は1月30日、性犯罪で起訴され勾留中に死亡した富豪ジェフリー・エプスタイン氏の捜査関連資料350万ページを一挙に公開し、透明性をめぐる論争と被害者保護への批判を同時に再燃させた。
- 米司法省は1月30日、未成年女性への性的人身売買などで捜査されたエプスタイン元被告に関する捜査資料を追加で公開した。公開資料は300万ページを超え、画像や動画も含まれている。既に公開された資料と合わせると計350万ページに及ぶとも言われている。
- この公開の根拠は、昨年末に成立した議会の法令に基づく義務履行とされている。
- 文書には当時のトランプ米大統領の名前が頻繁に登場するが、トランプ氏自身がエプスタインの不正行為で告発されたことはなく、関与も否定しているとされる。文書の疑惑リストの多くは証明されていない情報や噂を含むとみられている。
- 同様にビル・クリントン元大統領についても言及があるが、本人は関係を否定している。
- イーロン・マスク氏や当時トランプ政権の商務長官とされる人物とのやり取りも含まれていると報じられ、関係性の実態を巡って注目が集まっている。
- 司法省は公開した文書の中に虚偽または扇情的な主張が含まれる可能性を認めつつ、法律に基づき公開したと説明している。
- しかし公開作業を巡っては、膨大な分量の整理不足や不完全な被害者情報の削除により、被害者のプライバシーや権利が侵害された可能性を指摘する声が出ている。被害者代理人からは「信頼とプライバシー、権利が侵害された」との批判がある。
- 司法省側は削除作業における不備は「膨大さゆえに避けられない」と説明し、被害者からの意見を受け付ける窓口を設けている。
- 被害者にとって、これらの文書が過去の苦痛を想起させるものであるとの報道があり、公開の是非や方法について批判が強まっている。
- 一方で、議会や社会の一部では、公開によって権力者や著名人の関与の実態が明らかになる可能性に期待する声や、公開が不十分との批判が混在している。
今回のエプスタイン関連文書の公開は、司法の透明性を確保する試みとして位置づけられているが、公開の方法や内容を巡って重大な批判が生じている。特に被害者情報の扱いや政治家・著名人への言及の信憑性、膨大な情報の整理不足など、多くの課題が残されていると言える。

逮捕時のエプスタイン氏






