IBM株急落の激震:AI企業がレガシーシステムの牙城を崩すか

23日にIBMの株価が急落し、AIが伝統的IT企業の収益基盤を揺るがすとの見方が市場で一気に広がった。発端は、AI企業アンソロピック(Anthropic)によるCOBOL(コボル)の改修をAIで可能にするという衝撃的なツールの発表だった。

【参照リンク】米IBM株急落、アンソロピックのAIツールがCOBOL近代化支援 Bllomberg

  • 23日のニューヨーク株式市場でIBM株は前週末比約13%安の223ドル台まで下落し、1日の下落率としては2000年10月以来およそ25年ぶりの大きさとなり、時価総額は約310億ドル減少、2月の月間下落率も約27%に達した。
  • 急落のきっかけは、Anthropicの「Claude Code」がCOBOLによるレガシーシステムの近代化作業を自動化・効率化できると説明したことで、銀行ATMや社会保障、金融・航空分野などで使われ続けているCOBOL関連ビジネスを収益源とするIBMのメインフレーム事業が脅かされるとの懸念が強まったためと言われている。
  • 従来は多数のコンサルタントを投入し数年単位で進めてきた改修作業が、AIにより数四半期で完了可能になるとの見方が広がり、アクセンチュアやコグニザントなど関連ITサービス企業の株価も連れ安となった。
  • 日本市場でも波及が見られ、富士通やNECが急落し、IBMなど米ソフトウェア関連株の下落に追随する展開となった。
  • 翌24日にはIBM株が約4%反発し、IBM自身も生成AIをメインフレーム分野に組み込んでいるとして過剰反応だったとの指摘も出ているが、AIが高収益のエンタープライズIT市場を直接侵食するとの警戒感は根強い。

今回の急落は、AIが単なる効率化ツールを超え、既存のビジネスモデルそのものに影響を及ぼす段階に入ったことを象徴している。IBMがAIを取り込んで競争力を維持できるのか、それとも収益構造の転換を迫られるのか。市場の注目がIBMの新たな戦略に集まっている。

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