米国政府の次の標的はオブラドール前メキシコ大統領か

次に告訴されるのはロペス・オブラドール前大統領か

米国政府がメキシコ・シナロア州のルベン・ロチャ州知事を告訴したが、次に告訴を予定しているのはロペス・オブラドール前大統領だ。ロチャ州知事の米国への送還を遅らせようとメキシコ政府が企むのであれば、逆に米国政府はロペス・オブラドール前大統領への告訴を早めるであろう。そのための証拠を、米国政府は十分に持っている。

2024年に、麻薬組織シナロアの大番頭であったイスマエル・サンバダ、通称エル・マーヨが、米国麻薬取締局(DEA)によって逮捕されるという出来事があった。この事件について、エル・マーヨ氏が米国法廷で明らかにしたのは、ロチャ州知事と会談を持てるという理由で予定された場所に赴いたものの、実際にはロス・チャピトス、すなわちシナロアの創業者の息子たちが仕組んだ罠であった、ということだった。

シナロアに従属しているロチャ氏とロス・チャピトスの間で、それが仕組まれたのである。なぜなら、ロス・チャピトスにとって、エル・マーヨ氏は邪魔な存在になっていたからだ。

この事件に対し、当時大統領であったロペス・オブラドール氏は、これは米国が仕組んだものであり、シナロアとロチャ氏が関係していたことを全面的に否定した。さらに、シナロア州の治安については検事総長のコントロール下にあると言及していた。ロチャ氏はロペス・オブラドール氏の親友であり、シナロアから資金提供を受けている同氏にとって、この事件に彼らを巻き込むことを避けようとしたロペス・オブラドール氏の配慮であった。

国民再生運動党の70人以上の政治家が麻薬組織と関係している

米国政府は、ロペス・オブラドール氏が創設した国民再生運動党の州知事、市長、上院議員、国会議員ら70人以上が、麻薬組織から賄賂を受け取っていたという証拠をすでに掴んでいる。その親分的な存在がロペス・オブラドール前大統領だ。

彼らを逐一告訴していくのではなく、いっそのこと、親分であるロペス・オブラドール前大統領を告訴するという姿勢に、米国政府は向かっているように思える。彼の3人の息子、アンディー、ホセ・ラモン、ゴンサロも、麻薬組織と関係した汚職に関与していることが明らかになっている。

公共事業や原油の違法抽出などによる、彼の6年間の政権中の汚職は、分かっているものだけで153億800万ペソ、約1380億円とされている(2025年10月10日付「ポリティコMX」からの引用)。もちろん、すべての汚職は麻薬組織と関係している。

汚職の払拭を約束して当選した人物が、最も汚職で腐敗した大統領となった

彼が選挙で当選したときに強調していたのは、汚職の払拭であった。しかし、皮肉にも、歴代大統領の中で汚職によって最も稼いだのが、ロペス・オブラドール前大統領だ。

現大統領のシェインバウム氏は、彼の右腕的な存在であった人物だ。しかも、彼女も大統領選挙で麻薬組織から資金を受け取っていた。したがって、米国政府が彼の送還を要求してきたとしても、果たして彼女が素直に従うかは疑問である。それを拒めば、彼女も告訴される可能性を否定できなくなる。

現在のメキシコ政府は、すでに政権能力を失っているというのが現状であろう。

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