ナフサ不足で食品パッケージ簡素化相次ぐ

中東情勢の緊迫化に伴うナフサ供給不安定化が、印刷インクの調達に影響を及ぼしている。ナフサはインクの原料となる石油化学製品の基幹物質で、これにより複数の食品メーカーが主力商品のパッケージデザインを簡略化する動きに出ている。

カゴメはトマトケチャップの外装袋を透明中心に変更し、日清製粉ウェルナもパスタの結束テープから印刷を削除した。これらはカルビーの白黒パッケージ化に続く事例で、消費者の食卓に直接影響が出始めている。

  • カゴメは14日、主力商品「カゴメトマトケチャップ」500g・300g・180gの外装袋について、5月下旬から順次新デザインに切り替えると発表した。
  • 従来の白地に多数の赤いトマトイラストを施したパッケージから、白インク使用を大幅に減らし透明部分を増やしたものへ変更する。これによりインク使用量を約半分に削減できるという。
  • 同社は白インクについて「印刷適性の観点から使用可能な種類が限られ、代替調達が難しい」と説明した。
  • 中東情勢によるナフサ需給の変化が直接の要因で、チューブ容器や中身の品質に変更はない。当面の措置として供給正常化まで継続する方針だ。
  • 日清製粉ウェルナは今月に入り、「マ・マー スパゲティ」など乾麺を束ねる結束テープから、ゆで時間の赤字印刷を削除し無地に変更した。
  • 包材会社からのインク調達不安定が理由で、5~6月頃に市場流通する製品から適用される。パッケージ本体にゆで時間は記載されているため、調理時はそちらを確認するよう呼びかけている。
  • これらの動きはカルビーがポテトチップスなど14品を白黒2色パッケージに切り替えた事例と関連する。印刷業界全体でナフサ由来原材料の入荷制限が出ている状況で、他の食品メーカーにも波及の兆しが見られる。
  • 「トマトの絵が減って寂しい」「ドラえもんパッケージが終わるのか」といったデザイン変更への残念な声や、「中身が見える透明化は異物確認しやすく逆に良い」との実用的な意見が混在した。
  • 中東情勢への不安や「供給不安が身近に及んでいる」との危機感も多く、「仕方ないが不便」「資源節約になるのでは」との冷静な反応も目立つ。海外メディアでも「日本企業がインク不足で簡素化」と取り上げられた。

中東情勢の長期化がもたらす影響は、ガソリンやエネルギーにとどまらず日常の食品包装にまで及んでいる。各社は安定供給を優先したやむを得ない対応としているが、旧パッケージ在庫との混在期間もあり、消費者は店頭で確認が必要だ。供給状況の改善が待たれる中、企業と政府の認識差も指摘されており、今後の動向が注目される。

カゴメHPより

コメント投稿をご希望の方は、投稿者登録フォームより登録ください。

コメント