皇族数の確保を目的とする皇室典範改正案は10日、衆議院本会議で賛成多数により可決され、参議院に送付された。
態度を保留していた中道改革連合が採決直前に賛成へ回ったことで、与野党を横断する多数が形成された。参議院でも可決に必要な賛成が確保される見通しとなり、改正案は今国会で成立する公算が大きくなった。

女性皇族の身分保持と旧宮家からの養子
改正案の柱は、女性皇族が結婚後も皇族の身分を保持できる制度と、旧宮家の男系男子を養子として皇族に迎える制度の創設である。
皇族数の減少により、皇室の公的活動や宮家の存続が難しくなるとの懸念に対応する。ただし、女性皇族の配偶者や子には皇族の身分を与えず、養子となった旧宮家の男系男子本人にも皇位継承資格を認めない。
一方、養子となった男性の子が男子であれば、現行の皇室典範の規定上、皇位継承資格を持つことになる。木原官房長官も衆院の審議でこの点を認めたうえで、将来の国会における検討を先取りしたり、縛ったりする趣旨ではないと説明した。
中道は政府答弁を受けて賛成
中道改革連合は、養子の子の皇位継承資格について、今後も検討を続けることが担保されるかを重視していた。当初は付帯決議の修正を求め、法案への賛否を保留していた。
しかし、政府が審議で将来の制度変更を妨げるものではないと答弁したことなどを受け、中道は最終的に賛成を決定した。
自民党、日本維新の会に加え、国民民主党や参政党も賛成した。一方、立憲民主党は旧宮家の男系男子を養子として皇族に迎える制度に反対し、共産党も反対に回った。
皇位継承問題は先送り
今回の改正は、差し迫った皇族数の減少への対応を優先したものであり、女性天皇や女系天皇を含む安定的な皇位継承の在り方には踏み込んでいない。
それでも、長年にわたって結論が先送りされてきた皇室制度の見直しが、ようやく法改正という形で動き始めた意味は小さくない。
参議院でも与党に加えて国民民主党や中道改革連合などが賛成すれば、過半数を確保できる。改正案の成立はほぼ確実な情勢となったが、養子の子の皇位継承資格をどう扱うのかという重要問題は残された。
今回の改正は皇室制度をめぐる議論の終着点ではない。むしろ、悠仁さま以降の皇位継承をどのように安定させるのかという、さらに難しい議論の出発点となる。







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