「極右」マリーヌ・ルペン氏が仏大統領選で首位:有罪判決でも支持がさらに拡大

2027年4月18日に予定されるフランス大統領選の第1回投票に向け、極右・国民連合(RN)を実質的に率いるマリーヌ・ルペン氏が、世論調査で首位を独走している。

調査会社Toluna Harris Interactiveが7月7~8日に実施した調査では、中道系のエドゥアール・フィリップ元首相とガブリエル・アタル元首相がともに出馬する場合、ルペン氏の支持率は35%となった。前回調査の32%から支持を伸ばした。

2位は急進左派「不服従のフランス」のジャンリュック・メランション氏で16%。フィリップ氏は14%、アタル氏は8%にとどまった。中道勢力が候補者を一本化した場合でも、ルペン氏は34~36%を獲得し、首位を維持する。

別のIfopの調査でも、ルペン氏は第1回投票で36%を獲得すると予想された。過去数カ月の同社調査では32~34%だったため、支持率はむしろ上昇している。対立候補はいずれも20%に届かず、ルペン氏の決選投票進出はほぼ確実という状況だ。

マリーヌ・ルペン氏インスタグラムより

有罪判決が逆風にならない異常事態

注目すべきは、今回の調査がルペン氏に対する有罪判決の直後に実施されたことだ。

パリ控訴院は、欧州議会の資金をRNの党職員の給与に流用した事件で、ルペン氏の有罪判決を維持した。一方、公職就任禁止期間を短縮したため、現時点では大統領選への立候補が可能となっている。ルペン氏は破毀院に上告しており、最終判断は選挙前に示される見通しだ。

普通なら政治生命を脅かす事件だが、支持率にはほとんど影響していない。それどころか、司法によって大統領選から排除されかけたという被害者意識が、支持者の結束を強めた可能性もある。

決選投票でもルペン氏が優勢

これまでルペン氏を阻んできたのは、決選投票で右派から左派までが結集する「共和主義戦線」だった。しかし、その防波堤も崩れつつある。

Harris Interactiveの調査では、ルペン氏はフィリップ氏との決選投票で51%対49%、アタル氏には55%対45%、メランション氏には67%対33%で勝利すると予想されている。もっともフィリップ氏との差は誤差の範囲であり、選挙まで約9カ月あるため、結果が確定したわけではない。

マクロン大統領は憲法上、3期連続の出馬ができない。後継候補は乱立し、左派も穏健派と急進派に分裂している。反ルペン票をまとめる中心人物が見当たらないことが、RNにとって最大の追い風となっている。

フランス政界では長年、ルペン氏の勝利は「あり得るが、最後には阻止される」と考えられてきた。しかし今回の世論調査は、ルペン大統領がもはや仮定の話ではないことを示している。

コメント投稿をご希望の方は、投稿者登録フォームより登録ください。

コメント