アルヴァ・アアルトのメゾン・ルイ・カレ

ル・コルビュジエの「ヴィラ・サヴォワ」に行くんだ、と、建築に造詣が深い知人に言うと、”アアルトのメゾン・ルイ・カレにも絶対行った方がいい!こっちの方がもっとすごい!”と熱く勧められたので、レッツゴー、「メゾン・ルイ・カレ」。パリの西郊外の森の中にある、フランスで唯一の、アルヴァ・アアルト建築だそう。

自然に溶け込んだ美しいフォルムの住宅

パリの有名ギャラリストで、デュフィやルオー、マティスなんかを扱っていたルイ・カレの、パリ郊外の別宅。

すぐそばに、EUの生みの親ジャン・モネが住んでいて(こちらも見学できる。チャーミングなお家とお庭)、仲良しモネの勧めですぐそばの土地を買ったそう。

アプローチから登っていくと、どんどん大きくなってくる建物にテンション上がる

敷地の手前、歩いて3分のところにある、ジャン・モネ邸
カレ邸見学前に、こちらもちらっと覗いてみる
お互い行き来して、友情を楽しんだのでしょうね

建築家どうしようかな〜、ル・コルビュジエは有名だけどコンクリートは嫌い〜、と言うカレに、カルダーがアアルトを紹介し(関係性にワクワクする)、二人はヴェネツァイアのビエンナーレで初めましてして、すぐに意気投合したそう。

で、結果が、木々に囲まれた緑の斜面に作られた、実にアアルトらしいフォルムの建物。

木と直線と曲線のバランス、すごいね

まずは、お庭と建物ぐるり。建物の線の美しさ、自然に溶け込む佇まいにうっとりため息。木材の使い方のなんと美しいこと……。日本人の琴線にビンビン触れてくる。フィンランドも日本も、木と共に生きる国。

エントランス手前からお庭を見下ろす
右奥の方に、ジャン・モネ邸がある

坂になっているお庭の下の方から邸宅を見上げる
正面の広い窓がサロン

正面向かって右側の斜面には花壇にしたてた幅広階段
日向ぼっこできるコーナーも

さらに手前の斜面下にプール

サロンと反対側からのフォルム
ダイニングやキッチン側

外観と庭をたっぷり楽しんだ後、邸宅ヴィジットへ。たまらなく素敵なドアノブを開けて、お邪魔します。わくわく♪

アルヴァ・アアルトが作った「メゾン・ルイ・カレ」。外観同様、中も素晴らしい。直線と曲線の使い方や、木の温もり、襖や障子など和のテイストを感じる細部が心地いい。

エントランスは、ギャラリーになっている
ルイ・カレは、パリの重鎮ギャラリストだった
アアルトらしい曲線の高い天井や最高が印象的
手前の階段降りるとサロン、衝立の右側は寝室
このエントランスを挟んで、パブリックとプライヴェートが分けられている

エントランスに向かって窓があるダイニング
奥の壁や手前に天井近くにも採光窓が切られていてとても明るい
椅子やカップボード、照明など、全てアアルトデザイン

キッチン

ムッシュ・カレの寝室

大きな浴槽と、奥にサウナ

カレ夫妻が住んだ当時の写真

使用人用ダイニング、階段上がると使用人部屋
今もここに宿泊可能らしい

特にサロンに感動。エントランスからのアプローチやお庭の借景が見事。こういう窓があるお家に、私も住みたい。

エントランスから浅い階段降りると、サロン

お庭の眺め、素晴らしい
アアルトデザインのインテリアももちろん素敵

暖炉&リビングの奥に小さめの作業テーブル

サロン手前にコージーな書斎

家具もちろん取っ手や照明の一つ一つまでアアルトと奥さんのエリッサが手がけた。多忙なアアルトに代わり、実際に現場監督として仕切ったのはエリッサだった。

ちなみに、邸宅のオープニングパーティーに、カレはル・コルビュジエも招待したけれど、近代建築の巨匠は多忙を理由に来なかった(笑)

すごく住み心地良かったそうで、カレ夫妻はこの家を愛したそう。いいなぁ、こんなお家に住めて。

お金持ちだったら&生まれるのが数十年早かったら、私は、吉村順三にお家作って欲しかった。今お金持ちだったら、中村好文にお願いできれば嬉しいこと。


編集部より:この記事は加納雪乃さんのブログ「パリのおいしい日々6」2026年4月13日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は「パリのおいしい日々6」をご覧ください。

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