小学5年生 栗原悠輝選手がeスポーツ「ぷよぷよ」で大人を圧倒しアジア大会王者に

愛知・名古屋アジア大会のeスポーツ「ぷよぷよ」で、異例の金メダリストが誕生しました。

日本選手団最年少の栗原悠輝選手(11)=東京ヴェルディ=が26日の決勝で、韓国のカン・ドンシン選手を10-2で下して優勝し、アジア大会史上最年少の金メダリストとなりました。

しかも、ぎりぎり表彰台に滑り込んだわけではありません。決勝のスコアは10-2。小学5年生が大人のトップ選手を相手に、ほぼ一方的な内容でアジアの頂点に立ったのです。

栗原悠輝選手

11歳が日の丸を背負う

栗原選手はまだ11歳です。普通なら学校で宿題や運動会の話をしている年齢です。その小学生が日本代表として国際大会に出場し、韓国代表と決勝を戦っています。しかも勝ったのです。

従来のスポーツの感覚からすれば、かなり異質な光景です。陸上や水泳、球技などでは、11歳と成人では体格も筋力も経験も違いすぎます。同じカテゴリーで競わせること自体がほとんどありません。

ところがeスポーツでは、それが起こります。

必要なのは腕力ではなく、盤面を読む力、瞬間的な判断、集中力、反射神経、そして膨大な練習で蓄積されたパターン認識です。年齢や体格という、従来のスポーツで圧倒的だった条件が、一気に相対化されるのです。

大人が子どもに本気で負ける

eスポーツを「ただのゲーム」と冷笑する人はいまだにいます。しかし、アジア大会という国際総合競技大会で正式にメダルが授与され、各国の代表選手が戦い、その頂点に11歳が立ちました。

ここまで来ると「子どもの遊び」で片付けるのは難しいでしょう。むしろeスポーツの面白さは、大人が子どもに手加減する必要がない点にあります。

通常のスポーツなら、成人と小学生を本気で対戦させるのは危険です。ですがゲームなら、双方が全力を出せます。そして今回は、その結果として小学生が10-2で勝ちました。「将来有望な少年」ではありません。現時点ですでにアジア王者なのです。

「ゲームばかりするな」の時代は終わるのか

日本では長い間、ゲームは勉強の邪魔になるものとして扱われてきました。「いつまでゲームをしているのか」「そんなことをして将来何になるのか」と言われた経験のある人も多いでしょう。

そのゲームで11歳が日本代表になり、アジア大会の金メダルを取る時代になりました。

もちろん、だから子どもに無制限にゲームをさせればいいという話ではありません。ただ、ゲームを極めることが世界レベルの技能になり得ることは、もはや否定できません。日本は長年、世界有数のゲーム文化を育ててきました。その蓄積が、いま競技スポーツの世界でも力になりつつあります。

スポーツの「年功序列」を壊した11歳

栗原選手の金メダルは、単なる「天才小学生」の話ではありません。それは、スポーツとは何かという常識そのものを問い直す出来事でもあります。速く走る、高く跳ぶ、重いものを持ち上げる。これまでスポーツは、主として身体能力を競うものでした。

しかしデジタル社会では、認知能力や情報処理能力、意思決定の速さを競う競技も広がっています。そこでは年齢も体格も、従来ほど大きな意味を持ちません。

11歳の小学生が大人を相手に10-2で勝ち、アジア王者になる。ゲームの世界では、年功序列など通用しないようです。

コメント投稿をご希望の方は、投稿者登録フォームより登録ください。

コメント