秋の長雨は憂鬱だけど、松茸愛好家には朗報となる

内藤 忍

petesphotography/iStock

東京都心は昨日も雨で何と34日連続の雨となりました。これは統計史上単独1位の最長記録だそうです。本日も雨ですから、さらに記録が伸びていくことになりそうです。

グズついた天気で気分が憂鬱になったり、雨だけではなく気温も急に下がったことから体調を崩してしまう人もいるようです。また天候不順による日照不足で野菜などの農作物の不作も懸念されます。

しかし、悪いことばかりではありません。この長雨と早期の地温低下によりメリットを受けているものもあります。

それが松茸です。

高級な秋の味覚として日本人にはお馴染みですが、今年はまだ9月なのに国内産の松茸が出回っています。昨年は国内産は1か月以上後になって出回ったように記憶していますし、中国産やブータン産が多かった気がします。

それが一転して岩手県や長野県では例年になく早くたくさん採れているようです。

近年稀に見る松茸の早期発生と豊作を引き起こした最大の要因は日本国内の天候です。

今の長雨の前には夏の晴れた日が続き気温が上がりました。高温と日照がたっぷりあったことでアカマツなどが栄養分を多く蓄え、松茸の菌糸へ十分な栄養が供給されました。

その後の地温の早期低下で松茸の菌糸体の発生スイッチが入り例年よりも1〜2週間ほど早く松茸の生育が始まりました。

さらに8月後半から9月にかけてのまとまった雨が松茸の爆発的な増加につながっています。

人間にとって憂鬱な天気も松茸の生育には絶妙な塩梅になったのです。

今週出かけた和食のお店では予約当初のメニュを変更して、松茸づくしと言えるような大量の松茸が提供されました。

店主によれば、生産者から松茸の購入オファーが多数入り、いつまで続くか分からないのでせっかくなので出来るうちに提供を開始したとのことです。

松茸は焼き物が最高ですが、今回最高だったのは松茸のお茶漬けでした(写真)。松茸と火を入れた鱧がたっぷり入った香り高いお茶漬けはお腹一杯なのに気がつけば最後までいただいてしまいました。

雨で外出すら億劫になる日がある一方で、市場には質の高い秋の味覚が早くからお手頃な価格で出回っています。

悪天候は早く回復してスカッとした秋晴れの日が戻ってきてほしいと思いますが、秋の味覚もいつまでもリーズナブルに楽しみたいものです。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2026年9月29日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。

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